続き。。。 ページ9
彼女の手を取ろうとすると、くるりとこちらに身体を向けて男に背中を向けた。
彼女は何やら呪文を唱えだした。数秒唱えると、水中だと言うのに浮遊感を感じた。
「…あなたの強大な魔力……いくらになるのでしょうねぇ。」
ぷかぷかと浮かぶ、僕の入った水槽をまじまじと眺めながら男はそう言った。
魔法石なしに、軽々と魔法を使うなんて…ブロットが溜まりづらいのでしょうか。
もし、脱出の際に戦うことになったらこちらが不利ですね。物理に行こうにも、あちらが近付かない限りは難しい。締めようにも締められない。
「商品になる気が少しでもあるなら、いつでも歓迎しますよ。」
「ﾀﾋね。」
「辛辣ですねぇ…」
「この世界では普通だろう」
「まっ、そうですがね。」
この、クラッピーオウフルワールドではね。男は続けてそう言った。
ツイステッドワンダーランドでは無いのか？
それを答えてくれるかのように彼女はこう言った。
「クソみたいな酷い世界…老若男女問わず、性根の腐った人間の住まう世界……か…」
「…改まってなんです？」
「なに、自分も腐っているのだと思い返していただけだ」
「えぇ、この世界に生まれ育ったのですからね」
くつくつ。ふふふふ。
彼らは、隠されていない口を三日月形に歪ませて笑いあった。
ぞくりと、背筋に悪寒が走った気がした。
二人の笑みを見て？
逃げ場のない所に行くから？
どちらも違う。ここはツイステッドワンダーランドでは無い、異世界なのだ。
ここに来る条件も分からないのでは、帰る条件も分からない。
異世界に身一つで来るなんて、まさか自分が体験するとは思いもしなかった。
楽しみがあるのは違いないが、魔法薬のない状態で、しかも厄介そうな女性に買われた。
帰り方を調べてくれるなんて都合のいいことは起きないだろう。
自分の生まれ育った世界からどこに帰るというのだ。
……さてさて、これは本当に困りましたねぇ。
今はとりあえず、状況の整理を軽く済ませましょうか。
とは言っても、大して情報はないのですがね。
．
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はみ゜(プロフ) - みゅーじっくさん» お好きにどうぞ〜!!使用する事をコメントに残していただければ、許可云々を求めなくても大丈夫ですよ！ありがとうございます！！ (2020年11月12日 22時) (
レス) id: edbe22807d (このIDを非表示/違反報告)
みゅーじっく - こんにちは！ユニーク魔法の「あやつり人形」を私が今書いている小説内で使用してもよろしいでしょうか？ (2020年11月12日 19時) (レス) id: 4369581b15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はみ゜ | 作成日時：2020年9月15日 8時
