___ 風前の灯火 ページ38
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ゾクゾクとザワザワが止まらない。おまけに吐き気までやってきた。
怖すぎる。
姫が命を狙われてる、もしくは命を狙っていることが分かった瞬間、わたしは携帯をすぐカバンにしまって逃げるように退社した。
タイムカードの打刻のスピード、たぶん過去一。
こんな時に限って寮までの道に誰もいない。
街灯の明かりだけじゃ不安。誰かに電話しよう。
……いやもし、わたしが深澤くん達と仲良いのがバレてて既につけられてたとしたら？
こっそりいつも見てたとしたら？
寒気がする。
電話はやめよう。早く帰ろう。
そう思って走り出した瞬間、着信音が鳴り響いた。
電話の相手はしょっぴー。…いやなんで電話してきたし！このタイミングで！！！
『もしもし！！！！！！！！！』
思わずとんでもなく大きな声で出てしまった。
渡「うるさっ！！」
たいそう迷惑そうな声が聞こえてくる。
それにちょっとだけ、いやかなり安心して安堵の声を漏らしてしまった。
『よかったぁ…しょっぴぃ…』
渡「なんかあったの？」
『それは後ほど…で、そっちこそどうしたの？』
渡「あー、今家？」
『ちょうど帰ってるとこだよ』
渡「そのまま涼太の部屋来れる？」
『うん、いけるけど』
渡「んじゃよろしく」
そう言うと一方的にガチャリと切られる。
涼太……涼太…………あ、舘様のことか。
うんって言った割にピンときてなかった。
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宮「いらっしゃい。お疲れ様」
暖かく迎え入れてくれた舘様。
どうしてここに呼ばれたのか分からないけど、部屋の奥に進むと一瞬で事を理解した。
わたし以外のみんながこぞって集合している。
『あれ、岩本くんも深澤くんもまだ会社にいたはずじゃ』
岩「帰る時声かけたけどちっとも反応しなかったじゃん」
えっそうなんだ。あのブログ読んでたからかな…
申し訳ない。
深「俺はカバンを忘れた！！」
こっちはただのおバカさんだった。
阿「……で、今日集まってもらったのは
これが俺んちのポストに入ってた」
机の中心にソレを広げる。
切り抜き文字で《まいにちみてるよ》
この文言……もしかして…
そして、灰色の封筒をその隣に置く。
ゴトッと嫌な音がした。
向「…開けるで」
そっと封筒を覗くと、うわぁ！っと飛び跳ねるように向井くんが後ろに後ずさった。
わたしが拾い上げて確認してみると、
中には包丁が入っていた。
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ふ - 待ってました♪これからも、他にないStoryと展開を楽しみにしてます!! (2020年10月1日 15時) (
レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
菫(プロフ) - 新作楽しみにしていました！前作と繋がっていたりと前作ロスになっていた私には嬉しい作品です(笑)すぐにお気に入り追加、高評価しちゃいました…！みつまめ様の作品がまた読めて幸せです…！ (2020年10月1日 0時) (レス) id: 11d68bb805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みつまめ | 作成日時：2020年9月29日 16時
