___ミイラ取りがミイラになる ページ19
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目「ここ、前ふっかさんと俺が探してる子が一緒に住んでたとこなの」
『ほう…』
ほう…しか出てこないよ、なんでこんなとこ連れて来られたんだよ…
目「樹くん、えっと…」
田「姫の居場所調べてる？」
姫、と呼ばれていたのか、その女性は。
目「そーっすね、はい」
田「ごめん、俺知らないのよ。音信不通になってしばらく師匠が参ってたからいろんなルート使って調べてみたんだけど、なーんにも出てこなかった」
目「そーなんすね。やっぱダメかぁ」
『目黒くんは田中さんに聞きにここまで来たの？』
田「田中さんやめて(笑)樹でいいから」
『あーえっと、樹、くん』
改めて呼び直すと、ん、と言い少し満足げな顔をした。
目「それもあるけど、懐かしい気持ちになりたくて」
センチメンタルタイム突入、我 介入出来ません。
エモい空気が流れる。エモみが強い。
沈黙を破るように樹くんが「あのさ、」とため息混じりで話し出す。
田「姫探しもいいけどさ、たまにはラウールに会ってやれよ。…あいつ1人で頑張ってんだから」
そう言って目黒くんの背中をドン、と強めに叩くと樹くんはどこかへ歩いていってしまった。
目黒くんは特になんの反応も示さない。
『目黒くん、帰ろ？』
そっと左手を取ると、ぎゅっと握られてそのまま強く抱き締められた。
急展開すぎて頭が追いつかない。
『人が見てるからダメだよ、暑い！くるし！離し…』
目「もーちょっとだけこうさせて」
目黒くんの声は震えていて、わたしの肩がひんやりと冷たさを帯びる。……涙かな。
しばらくして身体が離れると、「ごめん」と小さい声で謝られた。
『大丈夫だよ、気にしないで』
それから2人で帰ったけど、会話は一言もなかった。
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ふ - 待ってました♪これからも、他にないStoryと展開を楽しみにしてます!! (2020年10月1日 15時) (
レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
菫(プロフ) - 新作楽しみにしていました！前作と繋がっていたりと前作ロスになっていた私には嬉しい作品です(笑)すぐにお気に入り追加、高評価しちゃいました…！みつまめ様の作品がまた読めて幸せです…！ (2020年10月1日 0時) (レス) id: 11d68bb805 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みつまめ | 作成日時：2020年9月29日 16時
