わたしはテレビを見ない。２

○ . いつもの声で申し訳なさそうに ページ17

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結局、朝から昼過ぎまでふっかとひたすら話が盛り上がったみたいで 玲は夕方の便で自分の家へ帰っていったそうで。


感謝の意を示す超絶長文LINEが届いていたけどそれに目を通す暇がないくらい今日は忙しい。
おかげさまで寝不足にも関わらず残業。
時計の針は21時をさしている。

ふっかは今日こーじくんとご飯に行くみたいで不在。
LINEきてたけど通知でしか見てないや。
返信する気力もない。

社内にはわたし1人。
カップラーメンでも食べて気合い入れるか〜と思って引き出しの中からカップラーメンを取り出して、
お湯の時間を測るためにスマホを見ると1件の不在着信。



《目黒蓮》




ぞわっと鳥肌が立つ。
前までは何とも思わなかったのに、あの生配信を機になんだかドキドキしてしまう自分がいる。
なんだろう、

…なんだろう。




玲のLINEも、ふっかのLINEもオール無視して不在着信を折り返す。



『もしもし？』
目「ごめん、遅くに」

ワンコールで出た彼はいつもの声で申し訳なさそうに謝る。


『謝らなくていいよ、そんな遅くないし』



ピリピリ〜とビニールを破って、蓋を開ける寸前だった。



目「今日……ウチ来ない？」







手が止まる。








『うん、いいけど……まだ仕事終わってなくて』

遅くなる旨を伝えても、「それでもいい」と言う蓮。



なるべく早めに行くね、と電話を切り
開けかけたカップラーメンを再び引き出しに戻す。





そっからの仕事のペースはとてつもなく早かった。
これが今日最初から発揮出来ていれば…！！
こんな残業しなくて済んだのに！！！！

と思えるくらいのスピード。

その甲斐もあってわりとすぐ仕事が片付き、
鍵を閉めて早足で歩きながらタクシーを探す。



ふと、ご飯を食べているかの確認を忘れたので
蓮に連絡をすると「まだ」とのこと。
何か買って行くね〜とだけ言い、タクシーを探しつつ途中のコンビニに寄って買い出しをした。




しばらく歩いていると
自分のすぐ近くでタクシーが止まり、中から人が出てきた。
入れ替えで乗ってしまおうとその人が降りるのを待っていると、









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「あれっ？姫やん！」









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降りてきたのは、こーじだった。

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