わたしはテレビを見ない。 (ページ9)

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○ . これは恋じゃなくて同情ページ9

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朝5時ピッタリに目が覚めた。

隣には寝息を立ててる蓮。

仕事行かなきゃ……一旦家帰ろ。
いや、ここからの方が微妙に近いな。
どうしようかな。

モゾモゾしてると蓮が起きた。

目「…はよ」
『おはよ。仕事行かなきゃだからもう出るね』

ベッドから出ると追いかけるように蓮も出る。

目「まだもうちょっと居てよ。寂しい」

『でもさすがに2日間同じ服で出勤は出来ないし』

目「そっか…じゃあさ、俺洗濯しとくから
下着とか置いてって？化粧水とかも」

『えっ(笑)』

なんかヤダな……笑

目「また来て。お願い」

そんなこと言われたら断れない。
蓮の言う通りにすることにした。

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蓮の家を出てタクシーを捕まえて自宅へ帰った。
ここからは30分くらい。
職場も自宅もなんとなく近い。
出会わなきゃ知らなかったコト。

家に着いて着替えて、化粧をして出た。

満員のバスに揺られながら会社の最寄りのバス停に着き、
近くのカフェでモーニングを頼んだ。

新聞を読みながらホットサンドを食べていると、
隣に座っている若めのOL2人が朝から大きな声で
盛り上がっていた。

「先週の少クラ見た？！」
「見た見たー！！しょっぴー爆イケ過ぎ！」
「A子、強火の渡辺担だよね笑」
「同担拒否だし！Snow Manサイコー！」
「あたしの好きなじゅったんもいいでしょ？！」
「ストも推せるけどやっぱスノだな～」

Snow Manってワードが出てこなかったら
何語話してるかわからなかったわ…
ジャニヲタさんはすごい。

しょっぴーが好きなんだ。

……蓮じゃないんだ。

話を盗み聞きしていると、
爆イケしょっぴーの話から蓮たちの話題になった。

「ってかあの3人ほんと要らん」
「分かる。アクロ売りにしてんのにバク転出来ないヤツなんで加入させたんだろ」
「滝沢のゴリ押しじゃん？」
「6人のままがよかったよねー」

これが加入組アンチ、ってやつか。

聞いてて悲しくなった。

言葉を詰まらせながら相談してくれた内容を思い出す。

蓮のことを思うと、何かしてあげたくなる。
助けてあげなきゃって何となくそう思う。

これは恋じゃなくて同情

そう自分に言い聞かせながらカフェを出た。