○ . もっと人気になりたい ページ8
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わたしが先にシャワーを浴びて、
蓮が次に入っていった。
人の家って落ち着かない。
ましてや芸能人…アイドル…タレント……
さすがに散らかりすぎだよなぁと思いながら
簡単に片付けをしていると台本や雑誌が出てきた。
わたしが知らなかっただけで、
Snow Manというグループはメディアで大活躍していて、
知ろうと思えばいつでも知れたんだな、と。
彼らの魅力にちょっとだけ惹き込まれる。
目「ほんとに俺らのこと知らないんだな」
シャワーから出てきた蓮が頭を拭きながらこっちへ来た。
上裸…
『刺激強い』
目「わり。気にすんなよ」
気にしちゃうじゃん。
目「俺らもまだまだだね。もっと人気になりたい」
『わたしがテレビ見ないだけだよ、ごめん』
目「…俺、今もそうなんだけど SNSで叩かれてんだよね」
『え?』
目「後から来た3人、俺とこーじとラウールね。
Snow Manに相応しくない だとか、
増えて欲しくなかった、とか、
俺に関しては 兼任、やめて、とか。散々で」
言葉が詰まってどんどん俯いていく蓮。
『それって悪いことなの?』
わたしが問いかけると、蓮が顔を上げた。
目が少し潤んでいる。
『わたしはジャニーズ詳しくないし、そういう事情がよく分からないけど、蓮にもファン、いるでしょ?
自分のこと信じてくれる子達を大切にしなよ。
文句言ってる奴らなんて無視しちゃえば?』
『相応しいか相応しくないかはこれからの蓮の、というか3人か。3人の頑張り次第なんじゃない?
兼任やめてって言われて簡単にやめれるわけじゃないでしょ?それが蓮の仕事なんだからさ。堂々としてれば、認めてくれる日がくるよ』
長々と喋ってしまった。
蓮は「うんうん」と頷きながら聞いてくれていた。
目「……やべ、めっちゃ元気出た。さんきゅ」
そう言うとわたしをぎゅっと包み込んだ。
石鹸の香りが広がって落ち着く。
男の人に抱き締められるの、いつぶりだろうか…
目「出会えてよかった」
『何かのご縁かもね』
わたしから身体を離した蓮は、
Tシャツを雑に着るとわたしの手をひいて寝室へ。
『ベッド2つもあるの?』
目「リビングにあるのは寝落ちした時用だよ」
『なんだそれ(笑)』
これから何か起こるんじゃないか、と思ったけど
目「なんとなく、Aのことは大切にしたい」
そう言うとまたわたしを抱き締めて寝てしまった。
○ . これは恋じゃなくて同情→←○ . ほんとは9人なんだ
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作者名:みつまめ | 作成日時:2020年6月1日 15時