わたしはテレビを見ない。 (ページ47)

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○ . 真っ白に染まる思考回路ページ47

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夏はすっかりと終わり、季節は秋から冬になろうとしていた。

わたしの生活は何も変わらない。

…もちろん樹くんとふっかが気まずいのも変わらない。

テレビでSnow Manを見ない日は無い。
このわたしが珍しく連日テレビを付けている。
ラジオも冠貰ったよ、と聞いてはいたけど
それは全然聞かないままだった。

いろんな雑誌に載る彼らはキラキラしていて、
やっぱアイドルなんだなって改めて思い知らされる。

わたしはいつまで彼らと仲良くやっていけるのだろう。

今はまだ、大丈夫なのかな。

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いつも通り仕事を終えて帰ると、
家の前に蓮が座っていた。

『あれ？連絡くれた？』
目「いや…会いたくなって来ちゃった」

寒いね、なんて言いながら中に入れる。

だてさんから教えてもらったレシピを頼りに
晩御飯をせっせと作っていると、
蓮がカウンター越しに「ねぇ」と話しかけてきた。

『ん？』

目「明日、YouTubeを見て欲しい」

蓮が仕事の宣伝をする時は、何か理由がある時。

『おもしろい動画でも上げるの？それともタイアップとか？』

目「…生配信、する」

生配信、なるほど。

『へぇ～よく分かんないけど、リアルタイムなSnow Manをお届けするわけね？』

包丁で手を切らないように集中しつつ、
蓮の話を片手間で聞いている。
だてさんは素早くトントン切ってたけどわたしがあのスピードで切ったら絶対指をトントンしてしまうなぁ、って。

目「俺らと、SixTONESで生配信するの」

一瞬、手が止まった。
頭の中に樹くんの顔が浮かぶ。

上手くいってない相手と配信するのか…心配だな。

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目「デビューの日付が決まったから、発表すんの」

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動揺して爪に刃が当たった。少しだけ欠けた。
何を作ってたのか分からなくなるくらい真っ白に染まる思考回路。

『……いつ？』

こんなこと、ファンより先に知ることなんて
許されるわけないのに。
機密情報なはずなのに。
わたしはつい、蓮に聞いてしまった。

でも蓮はあっさりと教えてくれた。
元から隠すつもりなんてなかっただろうけど。

目「来年の1月22日」
『そーなんだ！よかったねえ、具体的な日にちが決まっ「SixTONESと一緒にCDを出す」
『え？』

遮るように出てきた言葉。
一緒にCDを出す？
同時リリース…ってこと？

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目「…両A面、VSで」