わたしはテレビを見ない。 (ページ27)

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○ . 運命感じちゃうね、姫ページ27

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お風呂から上がるとふっかが水を渡してくれた。

ありがたく受け取ってリビングへ。

深「ふむ…………メイクしてる顔と今の顔、そんな変わらんな」
『失礼すぎない？」
深「これって失礼なの？俺的には褒め言葉かと…」

ふっかの感覚はそういう感じなのね。

水を飲んで化粧水をパタパタ叩き込んでると、隣で「女子ィ」と茶化される。

『わたし、そこのソファ借りていい？そこで寝る』

一通りのスキンケアを終えてふっかに尋ねる。

深「そんなとこじゃダメだよ！俺がそこで寝るから、姫は寝室使って？」
『家主が寝室使ってくれた方が気が楽です……』
深「じゃあ家主と寝る？」

なんでそうなっちゃうかなあ！ふっかさんは！！

『そうやってまたふっかのペースに引き込むんだ？』
深「まんざらでもないでしょ？」
『ない。絶対ない』
深「俺ぇ、寂しいよぉ…」
『キャラ作るのやめて』

ソファに寝そべると途端に眠気が襲ってくる。

『眠いよ～仕事だよ～寝るね～』
深「だめ、そこはとにかくだめ。寝室！」
『無理、動けない眠すぎる』
深「じゃあ俺が連れてっちゃうもんね～」

ひょいっと担がれ強制連行されてしまった。

眠くて頭が回転しないので、
改めて抵抗する気力も無く、リビングに戻る余力も無く。
ふっかの思惑通り、寝室へログインしてしまったわけで。

深「運命感じちゃうね、姫」

わたしの隣で横になるふっか。

『蓮……』

無意識に蓮の名前を呼んでしまうわたし。
本当に無意識だったから自分自身でも驚いて半分目が覚める。

深「俺は辰哉でーす」

そう言いながら頭をぽんぽんと撫でてくる。

深「ねー、酔ったついでに聞いてもいい？」
『もう酔い冷めてるでしょ』
深「まだベロベロよ」

深「目黒とチューした？」

ここに、とふっかがわたしの唇をトントンする。

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時が止まる

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『してないよ』

それだけ言った。

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深「じゃ、俺が先に貰っちゃっていい？」