わたしはテレビを見ない。 (ページ13)

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○ . 弱いところばっかり見せてページ13

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蓮が買い出しから戻ってきて、
2人でご飯を食べた。

帰ってきた時の顔が嬉しそうな反面、どこか不安そうで。
笑ってたけど瞳の奥は泣いていた。

なんかそんな気がした。

目「ね、もう帰る？」

ゴミをまとめながら蓮が聞いてくる。

『んー、どうしよっかな。もう日付け回っちゃったね』
目「泊まってってよ」
『いいけど…わたしは明日も休みだけど蓮は？』
目「……ある」

それなら1人でゆっくり休んだ方がいいのでは…
と思い、『帰るよ』と言うと急にドアの前に立つ蓮。

目「ダメ、帰らないで。ひとりにしないで」

わたしを帰さない事に必死すぎて、
いよいよ怖くなってくる。

『どうしちゃったの？？』

目「最近怖い夢ばっかり見るんだ。
死ねとか消えろとか邪魔とか。顔の分からない人間から言われるんだ」

顔の分からない人…SNSのアンチを意味しているのだろうか。
悪夢に魘されるほど蓮は悩んでいるんだね。

『そっか。わかった、じゃあ今日は一緒に居てあげるから、お風呂入って寝支度しよう？』

あくまで冷静、かつ、自然に。

目「ごめん、弱いところばっか見せて」

すのちゅーぶや雑誌からは到底窺えないほどの
弱さというか、繊細さというか。

彼は強くない。

出会ってまだ数日なのに、何故ここまで彼はわたしに
自分の気持ちを素直に伝えたり、
弱さを見せてきたりするのだろうか？

ここまで異性に頼られた経験が無いから
どう反応していいか分からないのが
今のわたしの正直な気持ち。

でも本能的に、守ってあげなきゃとも思う。

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お互いお風呂から出て、
何か起こるわけでもなく 2人で意識を手放した。