狂犬117匹 ページ22
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翌日
「俺と伊藤を開久におびき寄せようとしてんだよ」
『無法地帯だからね』
「そんな罠にかかる訳にはいかねぇな」
休憩時間に廊下でそんな話をしていると
なにやら嬉しそうに興奮気味な佐川くんが教室から出てきた
私たちの方を見て、すごく嬉しそうな顔で袋を見せながら
「見てください!!こんなに貯まりましたよ!」
そういって相変わらずニコニコする佐川くん
『佐川くん…それ』
「お金っすよ!まだ全部じゃないけど…」
佐川くんがクラスメート達から少しずつ集めたというそのお金
無下にはできない…けど、払う必要なんてないんだから……
みっちゃんが「あんな奴らに金なんか…」そう言った瞬間
さっきまで笑顔で溢れていた佐川くんの顔から明るさがきえた
「俺は、アンタらみたいに強くないんだよ!!」
唇を震わせて言う佐川くん
「払わせてくれよ!
少しでも平和に過ごしたいってのが俺たちの願いなんだよ!!」
「それに俺は、もう、三橋さんたちが危険なことに
巻き込まれてほしくないんすよ……」
そして私の方を見て
「Aさんだって…いくら強くても女の子っすよ…危ない目にあいたくないですよね、」
『佐川くん…』
こんなに思い詰めていたなんて思わなかった
そうだよね、皆平和が一番だよ
そう思ったのは私だけではなかったらしい
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くりーむぱん(プロフ) - なーなー@今日俺#最高かよ。さん» ありがとうございます! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 655e3d0b42 (このIDを非表示/違反報告)
なーなー@今日俺#最高かよ。(プロフ) - 番外編までお願いします! (2019年2月11日 19時) (レス) id: 81356d4d41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くりーむぱん x他1人 | 作成日時:2019年2月10日 12時