狂犬くんと狂犬ちゃん【今日俺】

狂犬44匹 ページ46

『ほう…あの人はまさかの高校生』


あの人の偽名は【紅野】

住所も所属高校も全部知れた


これもみっちゃんの顔の広さの………

いや、情報網の広さのおかげですね


本名が【白原富夫】だった事を知った時の衝撃


未だに忘れられません

だって、偽名は【紅】なのに本名【白】だよ？

みっちゃんといとーくんと私は学校そっちのけで

東京に行くことに


駅に行く途中で何人かの灰色軍団にであったけど…


みんな大事な部分を若干隠しながら道を開けてくる


ねぇ、私別に誰彼構わず蹴り上げてないからね？



「A」

『相良さん！』

もう声でわかるようになってしまった

「学校はどうしたんだよ……てかその格好」

『今日は東京に行くんです！

で、制服だとあれなんで私服です！

あれ、見たことありませんでしたっけ？』

そう聞くと、ちゃんとしたのは見たことねぇ、と返ってくる


そうか、前は急いであるもの着たからなぁ……

ちなみに今日は短パンが隠れるくらいのセーター


『あ、そろそろ行かないと……』


電車の時間に遅れてしまう


「おい」

『え？』

ふわっと私のじゃない匂いに包まれる

『え、え、ど、どうしました…』

「これ腰に巻いとけ」

相良さんが持っていただろうトレーナー


『でも相良さんが寒いんじゃ…』

「いいから、巻け」

『は、はい！』


相良さんに渡されたトレーナーを腰に巻き

駅に急いだ

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