隣の席の東雲くん。

テスト前 ページ18

*



テストまで後2週間となっていた。
今回の中間で点数取って期末で余裕を持ちたい。
部活や委員会も入ってないし時間はたっぷりある。



彰人「おい。ノート見せろ。」



『その命令口調どうにかなんないかなあ…？テスト前なのにそんなに寝て大丈夫なん？』



そう。東雲くんはいつものように授業中は睡眠タイム。まぁたまに寝てるからそんなにきつくはないんだろうけど、
テスト前は起きた方が絶対いいのにと心の中で思っている。



彰人「バカにすんな。赤点なんか取るわけねえだろ。」



『赤点を基準にするのはどうかと思うよ。』



それに1学期の中間テストで点数取れなかったらだいぶヤバいんじゃ、、



『よし。テスト前はノート見せません。自力で起きて勉強しようね。』



彰人「は？……わーったよ。やればいいんだろやれば。」



東雲くんは不貞腐れた表情で了承した。
これで授業中はしっかり取り組んでくれるだろう。



『あ、そーだ。テスト終わったら付き合って欲しいとこあるんやけど。』



彰人「ふーん。なんだよ。」



『実はAクラスで仲良くなった子がいてさ。その子から教えてもらったんやけどみてこれ！美味しそうなタルト！これ行かない？』



彰人「タルトか。まあ悪くないな。付き合ってやる。」



彼の承認を得てテスト後のご褒美ができた。
テストはモチベがないと集中できない。




彰人「ソイツじゃなくて俺を誘うってな。」



『その子、その週バイト結構入れてるらしくてさ。』



杏ちゃんにもこはねちゃんにも連絡してみたけどそれぞれ用事があるみたいでダメだった。
女の子とも今度絶対遊ぼう。



『東雲くんダメだったら一人で行くか、青柳くん誘おうって思ってたんよね。』



彰人「冬弥も忙しいだろうから俺にしとけ。」



実は東雲くんと行きたかったなんていったらからかわれるんだろうなあ。
きっとうちの気持ちも気づいてないだろうし、少しずつ距離を縮めたい。




俺にしとけってもしかして青柳くんだったら嫌だったの？なんて自意識過剰な思考が膨らむ。
＿やめよう。勘違いで違う時が1番惨めだから。



＿＿＿＿＿＿＿＿


彰人「テストめんどくせぇな。」



『頑張ったらパンケーキ作ってくるよ。』



彰人「…なんかやる気出てきた気がするわ。」

恋バナ→←席替え

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す