失声症の妹 ページ19
貴方 side
まさか裏で兄様の作戦が動いてるとは予想もしなかった
私の我儘でやったことなのに、兄様や他の人達を巻き込みたくない。そう思ったら引き返していた
三「ぐっ、クッソ。…どうせなら妹だけでもっ!」
三島はグッと手を握った
息が吸えなくなり苦しくなる
が、それは一瞬だった
太「もう、鬼ごっこはお終いだよ」
兄様は着けていた黒の革手袋を外すと三島を一発殴った
三「グッ…」
三島の異能が解除され異能特有の光が溢れ出た
それは多分、今まで奪ってきた"声"
勿論その光は私の所にも来た
フワッと光に包まれ、そして消える
敦「愛夏さん!大丈夫ですか?!」
敦くんがこちらに駆け寄ってくれる
貴「あ、う…ん」
もどった…。戻った!
敦「声、戻ったんですね!」
与「良かったじゃないか」
皆がそれぞれ声を掛けてくれる
よし、あとは兄様と話すだけだ
まだ、スラスラとはいかないが割と話せるようだ
貴「あ、の。太宰さん、ありがとうございました。それと、貴方の前に現れてすみませんでした。あの時もう二度と会わないと自分の中で決めたのですが…。」
結局、迷惑をかけてしまった。兄様、怒ってるよね。ずっと私に背を向けたままだし
貴「探偵社を辞める…というのは難しいですけど、なるべく視界に入らないようにしますし邪魔しないので…」
ここにいてもいいですか?
そう聞こうと思ったのに兄様に抱き締められてその言葉ば出なかった
太「…ごめん。謝って済むようじゃない事は分かっている。でも、許さなくてもいいから謝らせてくれ。あの時の私は無駄なプライドと少ししたら元に戻るだろうと根拠も無い自信があった」
兄様は静かに私を抱き締めたまま話し出した
その声は震えていて、泣いてしまうのじゃないかとも思った
太「直ぐに聞けばよかった。何があったのかを。酷い事言ってごめん。邪魔だなんて思ってない。…君は、愛夏は私の唯一血の繋がった家族なのだから」
ギュッと抱きしめる力が強くなった
あぁ、その言葉が欲しかった
家族だよって。
謝罪なんてどうでもよかった。
その言葉が貰えれば私は幸せだ。
貴「私はまた、妹に戻っていいんですか」
太「君が妹じゃなきゃダメだ。こんな兄に着いてきてくれるかい?」
そんなの決まってるじゃないか
貴「勿論です!兄様っ!」
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ユリア(プロフ) - 新しい作品ですか〜私は中也推しなので、中也落ちの作品だと嬉しいですね!いずれにせよどんな感じになるのか楽しみです。応援してます(^▽^)/ (2023年1月27日 0時) (レス) id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - ユリアさん» ありがとうございます!しばらく書いていないですが文ストも4期始まったのでまた書こうか考え中です笑 (2023年1月26日 17時) (レス) id: 97b6583699 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました!私は兄弟がいないので、こういう兄弟の絆みたいなものいいなーと思います。これからも頑張ってください!! (2023年1月15日 21時) (レス) @page21 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
星桜(プロフ) - 銀桜さん» ご愛読ありがとうございました!次回作も検討していますのでお楽しみに(´ω`)ノシ (2019年6月30日 12時) (レス) id: 1dea27dd79 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - 完結おめでとうございます。凄い読んでて面白かったです。次回作、応援してます! (2019年6月30日 8時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星桜 | 作成日時:2019年6月8日 21時