ワイテルぐらし！ (ページ8)

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夜が来れば大体すぐに寝るか漫画を読むかしていた私は今までこんなにも夜を待ち遠しく感じたことはないだろう。

『第1回、ワイテル団肝試し大会～』

流石に夜なので声は抑え目で話す。私だって空気くらいは読めるぞ。

Na「え、第2回とか第3回とかもする予定なの？」

『しないんですか？』

kr「しないよ」

きりやんさん冷たい…

sh「まあまた機会があればやってもいいんじゃね？」

kr「少しは警戒心持ってよ…」

はぁ…とため息を吐くきりやんさん。お疲れ様です…提案したの私だけどね！

kr「とりあえず注意事項」

『そのいーち！』

kr「小学生か。1人で行動しないで常に集団行動を心がけること」

『そのにー！』

kr「…大声を出さないこと。その3、ピンチになったら遠慮なく助けを求めること」

先に言われた…

kr「その4、アイツらがいなくても警戒心だけは崩さないこと…こんなもんかな？」

Na「うん、多分そのくらいのはず…」

『ではあらためて！ワイテル団肝試し大会「声のボリューム落として」…開始～』

私の声と共に、ワイテル団は図書室へ歩を進める。

『きっもだっめし～きっもだっめし～』

sh「よくそんなルンルン気分で歩けるな…」

『あれっ？シャークんさんやっぱり怖いんですかぁ～？？』

sh「あ"ァ？」

『ちょ、痛い痛いこめかみ痛い！！』

笑顔でこめかみをグリグリされる。これめっちゃ痛い。

kr「鮭もいちいち相手しなくていいから」

sh「悪い。イラッとしてつい」

kr「それはわかる」

しばらく歩くと、図書室が見えてきた。中を覗くと、色んな本がジャンル別に綺麗に整頓されている。

『何気に図書室初めて来たなぁ…』

br「本読まないの？」

『んー読むなら漫画とかイラスト本くらいですかね～』

br「これとか面白いよ」

『へぇ…って分厚っ！文字ちっちゃ！』

普段小説どころかラノベも読まない私にとっては悪意しか感じなかった。