9話《dream》 ページ9
_No side_
翌日_。
正確に言うと、話してはいけなくなったのだ。
マイキーが怒ってしまうから。
そんな事は心にしまい、Aは何時も通りの朝を過ごす。
が、昨日と違ったのは、Aの起きる時間が、とても遅かったということと、朝起きると、ドラケンが
Aは夢に魘されていた。それを、夜に忍び込んだマイキーは聞いてしまったのだ。
Aは夢に謝り続けていた。
『ごめんなさい』
『ごめんなさい』
か細い声で永遠と。
Aは夢に涙を流していた。
涙が零れるだけで、特に何かあった訳では無いが、キラキラと頬を伝う涙を、月光がよく見せていた。
そして最後に……
『誰か』
『おれを』
『__助けて』
と言って、Aは夢に魘されていたのが嘘のように静かな吐息を立て眠った。
この『おれ』が『オレ』なのか『俺』なのかは誰にもわかることはなく、Aの伝えたかった事がわかることは無かった__。
マイキー「……にぃ、前なんかあった?」
マイキーが心配してこういう質問をすると、
A「ピクッ。……何も無いよ」
まるで怒っているような声色で、マイキーから顔を逸らしてしまうのだ。
マイキーは、何かあるとは気付いていたものの、それ
に触れることはしなかった。
__もしかしたら
『何時か自分のところから消えてしまう』
そう考えたから__
__
Aは久々に見たドラケンに軽く挨拶をした。
A「久し振り、堅」
ドラケン「!久し振りっスね!Aさん!」
ドラケン「あれ?寝起きッスか?」
A「よくわかったね」
ドラケン「そりゃその髪型を見れば一目瞭然でしょ」
少し笑ってドラケンはいった。今のAの髪型は、何時も後ろに結っている長い髪を垂らした状態で、普段のAなら有り得ない事だった。
一度、ドラケンはAに
『なぜ髪を下ろさないのか』
と尋ねた。その時Aは
『起きてる時はそうした方がいいって真一郎が言ってたから。寝る時と寝起きの時だけ外す』
と答えたのだ。
結局は真一郎なんだと、ドラケンは改めて理解したが、ドラケンは
Aが真一郎君の事が大好きなんだ。
程度にしか考えていなかった。
10話《answer》→←8話《Moon on the awn》
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シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 反応が嬉しすぎます!ありがとうございます!リクエストあればまたお願いします! (2021年10月29日 7時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - リクエスト応えて頂きありがとうございます🥺❤️めっちゃ嬉しいです!ニヤニヤしながら読みました!イザナにプレゼント🎁買っていたけど何買ったのかな😊 (2021年10月29日 6時) (レス) @page22 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 了解致しました!リクエスト本当にありがとうございます!必ずそうさせて頂きますので、少々お待ちください。 (2021年10月27日 7時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - えっ!!ほんとですか??いいんですか??🤤リクエストはバジさんとか春千夜とか灰谷兄弟とかもし絡みがあったらみたいなぁーって思ってます! (2021年10月27日 1時) (レス) id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。ありがとうございます、そのように言って頂けると本当に嬉しい限りです。何か話のリクエストございましたらお願い致します。必ずお受け致します。 (2021年10月25日 21時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名F | 作成日時:2021年10月17日 10時