38話《He who has a rough money》 ページ38
＿A side＿
昨夜は酷いくらいよく眠れた。久々に魘夢も見ずに、逆に幸せな夢だった。起きた時、疎覚えだったから。
夢はシンプルだった。
万次郎とエマが居て、堅や圭介、一虎が居て…笑って過ごしている。その当たり前が、俺の幸せだった。一生、永遠に醒めないで欲しかった。
＿＿
眼が醒めると、万次郎が隣でスヤスヤと眠っていた。俺は時計を確認し、万次郎にバレないよう部屋を出る。
自室に戻り、部屋の鍵のキーホルダーを外した。首元を触ると、無意識に顔が歪む。目の前の鏡でそれがわかった。
俺は机から包帯を取りだし、首に巻き付けた。
＿＿
＿No side＿
六時頃、Aはリビングで家の人の朝ごはんを作っていた。メールが届くまで…。メールの送り主は『乾青宗』だった。
乾A起きてるか?
A起きてるよ、どうした?
Aが送ると、直ぐに既読が着き、返信が来た。
乾Aに会いたくなったから、今日ココと一緒に遊び行かねぇか?
Aは万次郎が起きる前ならと、承諾のメールを送り、迎えに行くと言われたので準備した。
＿＿
Aが外に出ると、青宗とはじめが立っていた。
青宗「早かったな、A」
はじめ「はよ、A」
A「お前ら来んの早すぎねぇか？出待ちか？」
「ちげぇよ」と笑う二人と一緒に、歩き、どこかへ向かう。
＿＿
はじめ「これもイイな…」
青宗「これはどうだ？」
はじめ「イヌピーセンスいいな！」
三人は服屋に来ており、はじめと青宗はAの服を選んでいた。今や着せ替え人形状態のAは深く溜息を吐き、着いてきたことを後悔していた。
はじめ「よし、これで決定だ。買ってくる」
はじめは大量の服を持って会計に行こうとしたが、Aが
A「待て買わなくていい、買うとしても自腹で買う。俺女じゃねぇんだから集られる筋合いねぇんだよ。金を無駄にすんな」
と言って止めた。
はじめは顔を火照らせたが、それがより彼を燃やしたのか、会計に行き、買ってきてしまった。
はじめ「お前の為に使う金はムダじゃねぇんだよ」
と、両手に荷物を抱えながらはじめは言った。
青宗「……A、ココに惚れるなよ…」
A「安心しろ、惚れねぇ。カッコイイけどな」
二人が話していると、はじめがAに近寄り迫って来て、顔と顔がとても近くなり、
はじめ「惚れろよ、A」
と言ったのは、また別の話……。
39話《Conflict》→←37話《The hope that was fulfilled》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 72人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 反応が嬉しすぎます！ありがとうございます！リクエストあればまたお願いします！ (2021年10月29日 7時) (
レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - リクエスト応えて頂きありがとうございます🥺❤️めっちゃ嬉しいです！ニヤニヤしながら読みました！イザナにプレゼント🎁買っていたけど何買ったのかな😊 (2021年10月29日 6時) (レス) @page22 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 了解致しました！リクエスト本当にありがとうございます！必ずそうさせて頂きますので、少々お待ちください。 (2021年10月27日 7時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
ひー(比古)(プロフ) - えっ！！ほんとですか？？いいんですか？？🤤リクエストはバジさんとか春千夜とか灰谷兄弟とかもし絡みがあったらみたいなぁーって思ってます！ (2021年10月27日 1時) (レス) id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
シガラキ(プロフ) - ひー(比古)さん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません。ありがとうございます、そのように言って頂けると本当に嬉しい限りです。何か話のリクエストございましたらお願い致します。必ずお受け致します。 (2021年10月25日 21時) (レス) id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：匿名F | 作成日時：2021年10月17日 10時
