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マスター 「どうぞ」
A 「うわぁ…!」
トロトロのオムレツに。
オリーブオイルのかかったサラダと、グレープジュースの入ったグラス。
すごく美味しそう。
A 「いただきます!」
臣 「ん」
臣の前にも、高級そうなステーキが運ばれてきて、2人一緒に食事をとり始めた。
A 「んっ、おいひい!」
臣 「よかったな」
A 「ひゃばい!めっひゃとろへる!」
臣 「食い終わってから話せよ」
口の中でとろける卵は、
ほんのり甘くて、優しい味がした。
オリーブオイルのサラダも、すごく食べやすくて、
グラスに入った飲み物も、本格的なぶどうの香りがした。
A 「臣は?美味しい?」
臣 「んまい」
A 「へへっ、よかった」
お肉に合うから。と言って頼んだ赤ワインと一緒に喉に流し込んだお肉も、臣の口にあっていたみたい。
もぐもぐ食べ勧めていた店内はすごく大人な雰囲気で、ムーディーなライトと、クラシックやジャズとはまた違った音楽が流れていた。
……と思ったら、後ろで弾いてない!?
A 「すごい!生演奏だよ!」
臣 「わかったから少し静かにしろ」
真後ろで弾かれていた有名な曲は、きっと かの昔に作られたヨーロッパの大世紀に当たるもの。
有名な曲に違いない。
だってどこかで聞いたことあるんだもん。
すっかりオムレツを食べ終わった私は、そのピアノ演奏をすごい…と思いながら聞いていた。
隣に座ってた臣もいつの間にか食べ終わっていて、私と同じように聞き入っている。
…こうやって2人で食事に来れるのなんて、あと何回あるのだろう。
これが最初で最後なら、聞きたいことが山ほどある。
「「ねえ」」
邪魔しちゃいけない。そう思いながらも隣にいた彼に声をかけた。
そしたら、向こうからも同じように声が聞こえてきて。
臣 「あっ、ごめん」
A 「ううんっ…」
か、被っちゃったんだ…!
どうしよう。どうしよう。
2人の間に沈黙が走る代わりに、ゆったりとした
ピアノの音色が流れてくる。
臣 「…俺から、話してもいい?」
A 「う、うん」
その音色を先に切り裂いたのは、臣の方だった。
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菜の花(プロフ) - このお話に出会ってから5年も経っていました!読みたくなることが何度もあり、その度に最初から読んでます!とても面白くて大好きです♪キュンとしたり笑える所が多くて楽しませて貰ってます(笑)また更新されることを楽しみに待ってます´ω`*もの凄く続きが気になります!! (2021年11月7日 1時) (レス) id: 39b7d855c1 (このIDを非表示/違反報告)
りんな(プロフ) - このお話とても面白くて大好きです!!更新待ってます!! (2020年4月18日 1時) (レス) id: 10effccb1c (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 続きを待ってるので更新してほしいです (2020年3月17日 18時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 更新楽しみにしてます (2020年3月17日 17時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - れお君のツンデレっぷりに1人ドキドキしてますっ!!片寄もかわいいですねぇー♪主人公、誰とおどろんだろう...?私の1番のお気に入りです! 更新、待ってます!! (2019年7月29日 23時) (レス) id: a624d1b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年11月24日 0時