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そのまま佐野さんにエスコートされ、
6人の執事たちは私たちの前を歩いていた。
A 「やっぱ格好いい…」
玲於 「え?」
首を傾げて私を見つめる佐野さん。
さっきリムジンに乗る前のことを思い出して、
そのことを話せば。
玲於 「そりゃ、舞踏会だから」
お洒落くらいするでしょって、
そりゃ当たり前だよねって言う。
談笑する6つの後ろ姿。
亜嵐と隼は前髪をきっちり上げ、
お互い長いタキシードの裾をひらひらしている。
祐太くんは横分け。
って言っても、少し盛り上げてセットしてある。
こちらも長い裾をひらりとさせているけど、
裾のデザインはほかの2人とはちょっと違って、
ラッピングするリボンの先みたいにギザギザ。
数原さんは前髪をガッツリあげ、
ワックスのせいでテカテカ光るソレを、
黒いハット帽で隠してる。
黒く長いタキシードの襟は灰色で、
中に来ているシルクのシャツには、
渋いチェック柄の蝶ネクタイ。
さっきいなくなった涼太は……
前髪を下ろしていて、
短いタキシードを見事に着こなしてた。
確か……首元には赤い蝶ネクタイ。
ザ・お洒落。って感じ。
背の高いメンディーさんは、
短いタキシードに灰色のズボンを履いて、
黒いハットをかぶってる。
一人一人自分に合わせた着こなし方をしてるから、
いつもより余計に格好よく見えた。
A 「佐野さんもお洒落してる?」
玲於 「……」
私が聞いても無言な佐野さんは、
金色の髪をワックスできっちりセットして、
短い丈のタキシードとシャツを着こなしてる。
胸元にはシルクのハンカチ。
A 「……ふふっ、」
玲於 「なんだよ」
思わず笑ってしまった私を、
少し上から睨みつけてくる佐野さん。
……だって。
ぎこちなさそうに着てるくせに、
無駄に似合っちゃってるから。
A 「ううん、なんでもないっ」
玲於 「……むかつく」
あら。拗ねてる。
けど、格好いいよ。なんて浮かれさせるのも
ちょっと気が引けるから。
喉元まで来たその言葉を飲みこんで、
目の前まで来た会場の入口で7人一列に並んだ。
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菜の花(プロフ) - このお話に出会ってから5年も経っていました!読みたくなることが何度もあり、その度に最初から読んでます!とても面白くて大好きです♪キュンとしたり笑える所が多くて楽しませて貰ってます(笑)また更新されることを楽しみに待ってます´ω`*もの凄く続きが気になります!! (2021年11月7日 1時) (レス) id: 39b7d855c1 (このIDを非表示/違反報告)
りんな(プロフ) - このお話とても面白くて大好きです!!更新待ってます!! (2020年4月18日 1時) (レス) id: 10effccb1c (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 続きを待ってるので更新してほしいです (2020年3月17日 18時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
亜嵐LOVE - 更新楽しみにしてます (2020年3月17日 17時) (レス) id: 1d6fa76e88 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - れお君のツンデレっぷりに1人ドキドキしてますっ!!片寄もかわいいですねぇー♪主人公、誰とおどろんだろう...?私の1番のお気に入りです! 更新、待ってます!! (2019年7月29日 23時) (レス) id: a624d1b453 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年11月24日 0時