検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:239,187 hit

ページ21

.









玲於 「ごめんな、敬浩さん 俺らよりもずっと上のランクの執事なんだ。

だから、むやみやたらに殴ったりできねーんだよ」









泣きすぎて うまく息ができない私の背中を

優しく撫でながら。









ただ 分かってほしい。









そんな気持ちで、私の体を より一層強く抱きしめてくる。









その度に 彼の匂いが。温もりが。

ぐっと強くなって。









A 「……だい、じょうぶ」

玲於 「え?」









違うんだよ、佐野さん。

確かに怖かったけど。





敬浩さんのことが全て

この震えに繋がってるわけじゃなくて。









むしろ この溢れてくる涙は

……佐野さんのせいなんだよ。









玲於 「どーした?」

A 「……なんでもない、です」

玲於 「は?」









抱きしめていた体をグイッと離して

私を見つめてくる。









玲於 「なんでもないって何?」

A 「……っ」

玲於 「嘘つくなよ」









じっと、その強い瞳に囚われれば。









やっぱりあの日みたいに。

逃げることなんかできなくて。









A 「……悲しかった」

玲於 「何が?」

A 「敬浩さんが、『もしかして玲於の彼女?』って聞いた時、そんなわけないじゃないですか……って」

玲於 「……」









強い瞳から必死で逃げて

伏せがちに、そう たどたどしく言葉を発する。









A 「……佐野、さん?」

玲於 「……」









そらした目をまた彼に向ければ

驚いたように さっきよりも大きな瞳で私を見つめくる佐野さんがいて。









……どうして、何も言ってこないの?

言えよって顔してたの 佐野さんの方なのに。









玲於 「……はぁっ」









大きなため息がしたと思ったら

またぐいっと手を引かれ、ぽすんっと飛び込んだ彼の腕の中。









ふわりと香った愛しいソレが、胸の中でいっぱいになる。









玲於 「……なんでそんなこと言うの」

A 「え……?」

玲於 「抑えられなくなる」









苦しそうに 声を絞り出す佐野さん。

その度に 抱きしめる力は強くなる。









胸が苦しい────…









どうして、こんなに苦しいのか分からないけど。

ただ、ひとつ分かるのは……っ。









.









.









.

▽→←▽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (298 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
544人がお気に入り
設定タグ:GENERATIONS , E-girls , 三代目   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

モン(プロフ) - GENEのおめでたい日に私は入試です!何か縁があるのか…?頑張ってきます(^^) しょこらさんのお話も読めたし高まってます!!!! (2015年11月21日 7時) (レス) id: fa9bc56b37 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんぷー - そーなんだよー!! でもジェネかるた本当に商品かしてくれないかな〜 (2015年11月15日 9時) (レス) id: 76f3550fbc (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - ないのか〜!( 笑 )譲ってもらいたかったくらいだよっ( 笑 )んふふ、ジェネかるた的なやつね、格言言わなきゃ!( 笑 ) (2015年11月14日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
にゃんぷー - だしょーww でももう無いんだよねー残念ながらww 「メンディーの嫉妬は地を要するもの」って何か格言みたいww (2015年11月14日 8時) (レス) id: 76f3550fbc (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - narさん» ああああ!!そう言って下さるnarさんが私は大好きですぅぅぅ!(笑)玲於が好きだなんて〜、運命感じちゃいますねっ、ふはっ!(笑)移行後もよろしくお願いします!(笑) (2015年11月14日 0時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しょこら | 作成日時:2015年11月5日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。