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夏「きゃぁぁああああっっっ!!!」
貴「たっかい!やっばい!」
夏「楽しい〜っ!ふぉぉおおおおおっっっ!!!」
貴「ムリムリムリッ!おろしてぇぇええっ!!」
さっきまでと真反対の反応をしている私達。
余裕だったはずの私は、あまりの高さに悲鳴を上げ今にも内蔵が飛び出そう。
一方、夏恋ちゃんはその景色と爽快感を楽しんでいるみたいで。
啓「うおわっ!楽しそう!俺らも乗ろーぜー!」
龍「Aが落ちる…無理…」
お嬢さまの執事は、それぞれ似たような反応をしておりました。
一緒にいる分、性格もよく似るみたいです。
貴「おえっ…きぼぢわるい…」
龍「大丈夫かよ…」
夏「楽しかったー!やばいっ!もっと乗りたいっ!」
啓「次あのジェットコースターってヤツ!」
空中ブランコが終わって倒れ込む私に、数原さんがそっと背中をさすってくれる。
その隣では、今にも絶叫系アトラクションに並ぼうとしている啓司夏恋ペアが。
貴「わ、私休んでる…」
夏「大丈夫?」
貴「平気…」
啓「……あ!」
涙目の私に気づいたのか、心配そうに私の顔を覗き込んでくる夏恋ちゃん。
そして何を思ったのか。
啓司さんが声を上げた。
啓「せっかくだから、龍友と夏恋ちゃんが言ってきなよ!」
龍「え?」
啓「俺がAちゃんのこと見とくからさ!」
夏「ほんとっ?」
啓司さんがニヤリと笑って、私から数原さんを引き剥がす。
気分が良さそうな夏恋ちゃんは、啓司さんの言う通り数原さんの腕をとって、ジェットコースターの方へと歩いていってしまった。
啓「…あのほうがいいでしょ?」
貴「え?」
啓「2人、楽しませなきゃっ」
へへっと得意げに笑うその表情の裏、今更ながら気づく感情。
貴「啓司さん…なんで…」
啓「昨日、帰ったら2人が話してるところにたまたま遭遇しちゃって〜」
呑気にそう笑ってるけど、きっと遭遇したとかじゃないな。
こう見えて、啓司さん執事だもん。
…もともとわかってたんじゃないかな。
啓「…夏恋ちゃんの笑顔、見たいでしょ?」
私が少しだけ心残りだった言葉を、いとも簡単に言ってみせた啓司さんは。
優しく笑って、私の頭をぽんぽんっとなでた。
啓「俺もね、夏恋ちゃんの笑顔が見たいんだ」
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しょこら(プロフ) - 妃菜さん» 6の方にもコメントしていただいて、本当に嬉しいです!よかった〜、藤井姉妹の恋愛事情、少し長めに続いたので自信なかったんですよ……好きって言ってくださって本当に嬉しいです!これからもご贔屓によろしくお願いしますっ( 笑 ) (2015年11月16日 21時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
妃菜 - 最初から楽しみに見てます!特に藤井姉妹の恋愛事情が好き!ほんとに面白いです!頑張って下さい (2015年11月16日 16時) (レス) id: 1be76d0023 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - narさん» 王様ゲーム!ゾクゾクしますねぇ…( 笑 )了解しました!では楽しみに待っていてくださいね! (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - はーるさん» ありがとうございますっ!了解しました〜!では、楽しみに待っていてくださいね!! (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - ぴよこさん» 旅行ですかっ!!新しい発送っ!!少し長くなってしまうかもなので…それは後日、本編に盛り込む形にさせてもらってもよろしいでしょうか?? (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年10月15日 23時