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隆二side
ひび割れた窓の隙間から零れる月の光。
朧げに放つその丸い形は、萩花の瞳に映り込んでは、雲に隠れる。
隆｢萩花｣
萩｢なに｣
いつもみたいに冷たい返事。
…前は、こんなんじゃなかった。
冷たいけど、どこか温かい萩花の言葉が。
その笑顔が。
みんなを幸せにしてた。
隆｢なに、考えてる？｣
でも、いつからかこんなにも冷たくなって。
まるで、氷みたいに。
角張った冷たい物体が、萩花の心に貼り付いた。
萩｢…きっと、今頃気づいてんだろーなーって｣
長いまつげ。
男みたいにキリッとした眉毛は、美しい女性を連想させる。
隆｢アイツら、そんな頭良くないっすよ｣
萩｢へぇ、舐めてんの？｣
あの家の執事は、少なくともとんでもないIQの奴がいる。
そう呟いた萩花は、また眉毛を細めて。
リムジンのある車庫の方へと、視線を移した。
萩｢…ほら、来た｣
隆｢何が？｣
萩｢アイツらだよ｣
可愛い可愛い、あの子達。
ニコリと笑って、外の様子を伺う萩花に近づくと、確かに外からは小さなエンジン音が聞こえてくる。
こんなかすかな音、よく聞き取れるな。
昔は、こんな神経質じゃなかったのに。
萩｢また昔と比べてた？｣
隆｢いや…｣
図星か、と冷たく言い放つその言葉には、ひんやりとした冷気が漂っていて。
萩｢昔、昔って…昔の私と比べないで｣
昔とはもう違う。
そんな言葉、もう聞き飽きた。
俺は、そんなことが言いたいんじゃないのに。
萩｢ほら、来るよ｣
準備して、そう言われたら逆らうことなんてできない。
すぐさま自室に戻って、普段の装備をして。
ドアの前へと、立った。
萩｢新しい女王は、どんなサプライズをしてくれるんだろ｣
隆｢ずいぶんと楽しそうですね｣
萩｢久しぶりに刺激的な夜だから｣
ふふっと笑う萩花の横顔は、夜空に浮かぶ月とお似合い。
そして、その月が雲に隠れた瞬間。
ピンポーン！
屋敷に響く、出迎えろという名のサイン。
｢すいまへーん、どちらかいらっしゃいますかあ？｣
隆｢何このやる気のないニセ関西弁｣
萩｢…期待した私が馬鹿だった｣
インターホンに続いて聞こえてきた女の子の声に、若干肩を落とす主。
…いや、逆に何を望んでたんだ。
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しょこら(プロフ) - 妃菜さん» ６の方にもコメントしていただいて、本当に嬉しいです！よかった〜、藤井姉妹の恋愛事情、少し長めに続いたので自信なかったんですよ……好きって言ってくださって本当に嬉しいです！これからもご贔屓によろしくお願いしますっ( 笑 ) (2015年11月16日 21時) (
レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
妃菜 - 最初から楽しみに見てます！特に藤井姉妹の恋愛事情が好き！ほんとに面白いです！頑張って下さい (2015年11月16日 16時) (レス) id: 1be76d0023 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - narさん» 王様ゲーム！ゾクゾクしますねぇ…( 笑 )了解しました！では楽しみに待っていてくださいね！ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - はーるさん» ありがとうございますっ！了解しました〜！では、楽しみに待っていてくださいね！！ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - ぴよこさん» 旅行ですかっ!!新しい発送っ!!少し長くなってしまうかもなので…それは後日、本編に盛り込む形にさせてもらってもよろしいでしょうか？？ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこら
| 作成日時：2015年10月15日 23時
