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貴｢萩花さんは、姉という立場を失ってでも、夏恋ちゃんを守りたかったんだよ｣
涼｢守る…？｣
貴｢たった一つの欲で、自分の人生を壊してほしくない。
それだけが、萩花さんの願いだった｣
まるで原石を磨いたあと、輝きを放つ宝石のよう。
夏恋さまが、萩花を妬んだとしても、あとから気づくかもしれないその想いに。
胸がギューッと締め付けられて。
貴｢…萩花さんは、数原さんが自分と同じ気持ちだってことを見抜いていたんだよ。
自分が傷つけた夏恋ちゃんを、もう二度と傷つけたくない。
そう思っていた数原さんは、萩花さんと手を組んだ。
…２人とも、夏恋ちゃんを傷つけたくない一心で｣
愛されてるよね、夏恋ちゃんって。
そう呟いた瞬間、お嬢さまの瞳から涙が溢れて。
涼｢A…っ｣
貴｢どうすればいいかな…私、夏恋ちゃんに協力するって…｣
涙が止まらないまま、床に崩れ落ちたAお嬢さまは。
嘆くように、そう言葉を吐いて、床をバンッと叩く。
貴｢どうして…私、２人の気持ちなんか知らないで…っ｣
涼｢しょうがない…しょうがないよ｣
そうだ。
これはしょうがないんだ。
こんな複雑な事情が絡んでるなんて、思いもしなかった。
夏恋さまの純粋な恋心を邪魔していたのが。
実は、妹と好きだった人を想う、純粋な愛情だったなんて。
涼｢邪魔者を蹴り落とす作戦だなんて言った俺が悪い｣
泣き崩れるAお嬢さまを、優しく包み込む。
腕の中にいるお嬢さまは、途端に肩をびくつかせて、俺の名前を呼んだ。
涼｢ごめん…｣
貴｢な、んで…？｣
涼｢俺が、もっと早く言えばよかった…｣
何もかも手遅れだった…？
溢れてくる想いに。
感情に。
頭がついていかない。
貴｢…誰のせいでもないよ｣
涼｢お嬢さま…｣
貴｢涼太は、よくやってくれたよ｣
そう、耳元で囁いて。
俺の胸板を軽く押したから、少し体を話したら。
瞳を潤ませて、優しく笑うお嬢さまがいて。
ありがとう、なんて優しく笑いながら。
俺の頭をぽんぽんって撫でるんだ。
涼｢…っ｣
あぁ…格好悪いなぁ。
執事でもある俺が。
お嬢さまの前で、涙を流すなんて。
男でもある俺が。
…Aの前で、泣くなんて。
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しょこら(プロフ) - 妃菜さん» ６の方にもコメントしていただいて、本当に嬉しいです！よかった〜、藤井姉妹の恋愛事情、少し長めに続いたので自信なかったんですよ……好きって言ってくださって本当に嬉しいです！これからもご贔屓によろしくお願いしますっ( 笑 ) (2015年11月16日 21時) (
レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
妃菜 - 最初から楽しみに見てます！特に藤井姉妹の恋愛事情が好き！ほんとに面白いです！頑張って下さい (2015年11月16日 16時) (レス) id: 1be76d0023 (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - narさん» 王様ゲーム！ゾクゾクしますねぇ…( 笑 )了解しました！では楽しみに待っていてくださいね！ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - はーるさん» ありがとうございますっ！了解しました〜！では、楽しみに待っていてくださいね！！ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
しょこら(プロフ) - ぴよこさん» 旅行ですかっ!!新しい発送っ!!少し長くなってしまうかもなので…それは後日、本編に盛り込む形にさせてもらってもよろしいでしょうか？？ (2015年10月25日 12時) (レス) id: 231a26bcdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこら
| 作成日時：2015年10月15日 23時
