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そーっと起こすつもりでいたノック音に、驚くべき身体能力の高さで思いっきりドアを開いた青年。
そして、その車のドアは、私のおでこを直撃。
「もっ、申し訳ございません…っ!」
貴「あ、いや、大丈夫ですよ」
こんなの慣れっこなんで。
…って言えない雰囲気。
物凄くあわてふためいた様子で、急いで氷水持ってきますね!って言った彼の腕を掴んで引き止める。
うわぁ…。
この人格好いい。
イケメンだ。
「本当に大丈夫ですか?」
貴「はい、全然」
「そうですか…」
それならよかっ…あっ!とコロコロ変わる表情。
「俺、白濱亜嵐です!お嬢さまをお迎えにあがりました」
そういいながら、すっとサングラスをとった。
亜「お嬢さま、こちらへ」
貴「……」
亜「…お嬢さま?」
やばい。
格好よすぎる。
キリッとした眉に、羨ましいくらいの綺麗な二重幅。
顔の所々にあるホクロ、決め細やかな肌。
大きな目に、形の整った唇。
ザ・イケメン!
亜「お嬢さま?」
貴「…へっ?」
亜「どうかなさいましたか?顔になにかついていましたか?」
貴「あ、いや、目と鼻と口がついてます」
そういえば、鼻も高い。
亜「そうでしたか…ブフッ」
貴「え」
い、今…この人笑った?
亜「…あっ、失礼」
貴「……」
亜「す、すいません…つい面白かったもので」
貴「あ、いや、全然」
そう言って、ドアを開けてエスコートしてくれる白濱さん。
そ、その笑顔がなんとも言えぬかっこよさだったんですよ…はい。
亜「では、出発いたします」
貴「あ、はい」
車は思ったよりも静かに、そして確実に進み出した。
生まれてからずっと住んでいたあの家が、見る見るうちに小さくなっていく。
貴「……」
亜「お嬢さま、どうぞお座りになられては?」
貴「あ、じゃあ…」
曲がり角で我が家が見えなくなってから、リムジンの中のソファへと腰を下ろした。
…ひろーい。
車の中なのに、驚くほど広い。
ひと部屋分あるんじゃないかってくらい、ソファが長く繋がっていて。
これ、車の中でパーティーできるんじゃない?
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いくら(プロフ) - ゆずかさん» ですよね!メイちゃんの執事大好きだから、作者さんも好きなのかなって思うと嬉しいです! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - 聖マリア女学院ってメイちゃんの執事と一緒だ〜!作者さんも好きなんですか!? (2018年2月17日 22時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
きんは - すごくいい!これからもがんばってください! (2016年1月30日 15時) (レス) id: 90acb15664 (このIDを非表示/違反報告)
りな - レオくんかわい^^ 臣くん・・・ これからも頑張ってください (2016年1月6日 14時) (レス) id: e859f2d3f1 (このIDを非表示/違反報告)
涼太らぶ(プロフ) - ですよね(笑)
読みます(笑) (2015年10月31日 23時) (携帯から) (レス) id: 221f02feea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年10月3日 2時