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毒舌冷淡執事、佐野玲於に散々毒を吐かれたところで。
玲「次はダンス」
貴「ダンスぅ!!?」
それって、体育科必修の実技だよね!?
こんな狭っ苦しい教室でやるの!?
訳の分からないまま立ち尽くしていると、教室の隅に座っていた楓ちゃんと晴美ちゃんが制服のまま前に出てきた。
まさか。
楓「踊りまーす!」
晴「まーす!」
そう、そのまさかなんです。
予想通り、制服のまま教室で踊り始めた2人。
背がほぼ同じツインのダンスは、手足の長さを生かしたとても迫力のある振りが多かったり。
その整った顔立ちでウインクされれば、普段何気なく平然を装っている執事たちも、たちまち男へと変貌する。
人「さっすがお嬢さま!」
岩「可愛いねぇ〜」
隆「あっ、パンツ…」
健「見えへんって!」
啓「楓ちゃ〜ん!晴美ちゃ〜ん!」
直人さんと岩田さんは立ち見席で手拍子。
健二郎さんは隆二さんの変態トークをさりげなくフォロー。
啓二さんに至っては、お嬢さまのことを平気でちゃん付け、そして手を振りまくる。
まるでアイドルかっ!
貴「ありえない…っ」
目の前の光景に眩暈を覚える。
厳しいのか緩いのか、どちらかはっきりせい!
だがしかし。
その横でいつものように静かにそのダンスを見ていたのは、直己さんと、あの佐野さん。
へぇ〜っ。
佐野さんって意外ときゃーきゃー言わないんだ。
佐野さんに対して、変な偏見を持っていた私。
やっとこの場で、その偏見が撤廃された。
執事としての立ち振る舞いが素晴らしいって、このことか…。
ダンスを見終わった後、なぜかクイーンの生徒全員、外に放り出されました。
貴「なんで?」
玲「教室移動」
貴「え、そのためにわざわざ外出るの?」
玲「…あの西館に行くんです」
嫌そ〜に私を見下ろす佐野さん。
なんでそんな嫌そうな顔するの。
その理由が、数分後にわかった。
貴「川だ」
隆「そう川」
啓「この川の向こう側に西館があるからねぇ」
目の前を流れる小川を見つめる3人。
まともに入ったら足首まで浸かりそうな水の量だけど、対して幅もないし、軽く飛び越えられそう。
夏「はい啓二」
啓「はい、お嬢さ…っま!」
よいしょー!とそのすぐ後ろから聞こえた声に、恐怖を覚える。
振り向けば、夏恋さんをお姫様抱っこする啓二さんの姿。
そしてそのまま…。
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いくら(プロフ) - ゆずかさん» ですよね!メイちゃんの執事大好きだから、作者さんも好きなのかなって思うと嬉しいです! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - 聖マリア女学院ってメイちゃんの執事と一緒だ〜!作者さんも好きなんですか!? (2018年2月17日 22時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
きんは - すごくいい!これからもがんばってください! (2016年1月30日 15時) (レス) id: 90acb15664 (このIDを非表示/違反報告)
りな - レオくんかわい^^ 臣くん・・・ これからも頑張ってください (2016年1月6日 14時) (レス) id: e859f2d3f1 (このIDを非表示/違反報告)
涼太らぶ(プロフ) - ですよね(笑)
読みます(笑) (2015年10月31日 23時) (携帯から) (レス) id: 221f02feea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年10月3日 2時