▽ ページ34
.
亜「お水、飲んでください」
心配そうに片方の眉を上げて、ん?って顔で私を見つめる亜嵐。
...本当に、綺麗な顔。
亜「お嬢さま...」
ゆっくりと、その彫刻みたいな顔が近づいてくる。
え、亜嵐...?
貴「あ、あら...」
隼「おっじょおっさまぁぁぁああああ!!!!!」
あと数ミリで、唇がくっついてしまいそうになった瞬間。
あの騒がしい声が、二人の耳を見事に貫いた。
隼「ヘリコプター来ましたぁ!」
亜「うん、隼うるさい」
隼「うぃっす!」
若干、亜嵐の顔が嫌そうに見えるんだけど...。
亜「...では、お嬢さま」
準備ができたようなので。
そう言って、階段の方を指さした。
朝早くからルンルンな隼についていく。
貴「ヘリって、どこに止まってるの?」
隼「もちろん屋上です!」
貴「屋上!?屋上まであるの!?」
隼「もちろん!屋上もあれば、地下もあります!」
貴「地下っ!?」
隼「またのちのち説明いたします!」
こちらへ!と元気よく案内された先には、付属のエレベーター。
貴「エレベーター...」
家にエレベーターがついてるとか、どういうことですか。
隼「屋上へむかいまぁーす」
貴「は、はい」
ウィーンッ────...
チンッ!
隼「屋上でぇーす!」
貴「早くね?」
隼「うっす!」
貴「いや、うっす!じゃなくて」
屋上へ着くと、ものすんごい風が吹き荒れていた。
ヘリの羽が、目の前で勢いよく回っている。
貴「ほ、本物だ...」
隼「見たことありません?」
貴「ないないない!実物は初めて見た...」
隼「今日から飽きるほど見れますよ!毎日!」
貴「.....」
女のロマンを消すのが得意なのか、君は。
玲「ちょ、風つよ」
隼「玲於ー、遅いー!」
玲「なんなの、呼び出しといて」
突如、風でおでこ全開な佐野さんが現れた。
ものすんごく不機嫌だな、こりゃ。
ていうか、なんで佐野さんがここに?
隼「今日の連れは玲於でぇーす!」
「「えっ」」
二人揃って声を上げる。
玲「いやいやいや、そんなん聞いてねーし」
貴「亜嵐じゃないの!?」
玲「なに、亜嵐くんがいいわけ?」
貴「そ、そういうわけじゃないけど」
ムスッとした表情で、私を見つめる佐野さん。
え、なに。
嫉妬ですか?
.
919人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いくら(プロフ) - ゆずかさん» ですよね!メイちゃんの執事大好きだから、作者さんも好きなのかなって思うと嬉しいです! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - 聖マリア女学院ってメイちゃんの執事と一緒だ〜!作者さんも好きなんですか!? (2018年2月17日 22時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
きんは - すごくいい!これからもがんばってください! (2016年1月30日 15時) (レス) id: 90acb15664 (このIDを非表示/違反報告)
りな - レオくんかわい^^ 臣くん・・・ これからも頑張ってください (2016年1月6日 14時) (レス) id: e859f2d3f1 (このIDを非表示/違反報告)
涼太らぶ(プロフ) - ですよね(笑)
読みます(笑) (2015年10月31日 23時) (携帯から) (レス) id: 221f02feea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しょこら | 作成日時:2015年10月3日 2時