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貴「えーっと、食べましたよ...?」
隼「ほんとっ!!?よかったぁ...」
まあいいか、と自分に妥協して嘘をついた。
そんなことも知らずに、小森さんはただただ嬉しそうに、またご飯を口へと運ぶ。
...私の演技力、おそるべし。
貴「ていうか、ここの料理って基本誰が作ってるんですか?」
亜「裕太くんですよ、彼一応板前の資格取ってるんで」
えぇ!!?
あの短髪ピンク色執事がぁ!!?
バーテンで魚さばいてるのぉ!!?
...なんて言えない私は、ただただ料理の感想を述べるだけ。
その驚くべきスピードで放ったツッコミは、心の内に秘めておく。
ていうかね、一つだけ聞きたいことがあるの。
なぜあなたの髪の毛はピンク色なの?
その髪色にした動機だけはぜひとも聞いておきたい。
貴「あの、なんで髪の毛ピンク色なんですか...?」
恐る恐る、彼の目を見ながら聞いてみる。
裕「勝手になった」
...はぁ!?
なるわけないでしょーが!!
蛍じゃあるまいし!
どっかの川沿いでお尻緑色に発光させる生き物じゃあるまいしさぁ!!!
なんなんですか!
あなたは屋敷のなかで頭ピンク色に発光させる生き物なんですか!
...なんて、聞けない私は。
やっぱり愛想よく、そうなんですか、とにっこり答えるしかないわけで。
聞いた私が馬鹿だったよ。
...にしてもだ。
やっぱり遠目から見ても、涼太の顔が赤い。
体調でも悪いのかな。
熱あったりして。
貴「あの、佐野さん」
玲「なんでふか」
少し離れた場所で食べてる涼太の代わりに、すぐ隣でもぐもぐお肉を頬張ってる佐野さんに声をかける。
ハムスターみたい。
貴「執事が体調悪かったりしたら、ちゃんと休みますよね?」
執「もちろん、具合が悪かったらその日は無理して出てこないことになってます。お嬢さまにうつしたりでもしたら責任負えませんし」
そりゃそーだ。
じゃあ、涼太くんは無理はしてない...ってこと?
貴「佐野さん」
玲「なに」
大人しく食べさせろよ、なんて目で訴えかけてくる。
けどそんなの気にしてられるか。
貴「涼太の様子が、少し変なんです」
玲「ん?どこらへんが?」
貴「ほら、少し顔が赤い...」
そう言いながら、向こう側で楽しそうに笑う涼太を指さす。
様子は全然変じゃないけど、やっぱり顔色が...。
玲「あぁ、あれは酔ってるんすよ」
貴「酔ってる!?」
玲「...な、なに」
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いくら(プロフ) - ゆずかさん» ですよね!メイちゃんの執事大好きだから、作者さんも好きなのかなって思うと嬉しいです! (2018年4月2日 20時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
いくら(プロフ) - 聖マリア女学院ってメイちゃんの執事と一緒だ〜!作者さんも好きなんですか!? (2018年2月17日 22時) (レス) id: d8925376b9 (このIDを非表示/違反報告)
きんは - すごくいい!これからもがんばってください! (2016年1月30日 15時) (レス) id: 90acb15664 (このIDを非表示/違反報告)
りな - レオくんかわい^^ 臣くん・・・ これからも頑張ってください (2016年1月6日 14時) (レス) id: e859f2d3f1 (このIDを非表示/違反報告)
涼太らぶ(プロフ) - ですよね(笑)
読みます(笑) (2015年10月31日 23時) (携帯から) (レス) id: 221f02feea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しょこら | 作成日時:2015年10月3日 2時