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Tsumugi side
｢ごめん、お待たせ｣
" …来ないと思った "
いつものカフェ。
パソコンを閉じながら、驚いた表情を浮かべる佐倉くん。
｢待ってるって言ったじゃん｣
" 俺の顔、見たくないと思った "
｢大丈夫、見れるようになった｣
佐倉くんと顔を合わせてしまうと、どうしても湊斗のことを思い出してしまって気が引けてしまいそうだった。
だけど、顔を見て話がしたいって、そう仕事場まで来て真剣な顔で言われたもんだから、気になって来てしまった。
すると佐倉くんはカバンから1冊の小さなノートを取りだした。
真っ直ぐと視線が重なったのち、捲られたノート。
『2人が別れたの俺のせいだと思って』
『再会しなければよかったと思った』
『ごめん』
｢…っ、私たち別に、｣
佐倉くんのせいじゃない、なにも関係ない。
そう続けようとした言葉は、ノートを捲る手によって遮られる。
『でも、青羽が手話ではなしてくれることも』
『湊斗たちとサッカーできたことも』
『うれしかった』
微笑みかけられたその視線があたたかかった。
少しだけ、泣いてしまいそうになった。
『青羽と湊斗には悪いけど』
『やっぱり再会できてよかったと思う』
｢…うん｣
同じ気持ちだった。
佐倉くんと再会したことで、またAとも再会することができた。純粋にただ、よかったって、そう思えた。
『8年分の思ってたこと 今伝えたいこと』
『これからは全部 言葉にしようと思ってる』
『青羽が俺のこと見てくれるなら ちゃんと言葉にしたい』
｢うん、分かった。私もそうする｣
8年前から止まっていた佐倉くんとの時間が、
再び動き出した瞬間だった。
｢とりあえず、今思ってること、言っていい？｣
" うん "
｢今、すっごく、お腹空いてる｣
くだらないことを言えて一緒に笑える幸せを、
声は聞けなくても目を合わせて、しっかりと話せる幸せを、
思い出した。
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まぴ(プロフ) - 作品の続きが気になります 話の続きが出るのを楽しみにしています！ (9月18日 14時) (
レス) id: 9ddcbdd8d5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ(プロフ) - 作品の続きが気になります。 (2023年4月8日 18時) (レス) @page26 id: 27e2541af5 (このIDを非表示/違反報告)
うるる(プロフ) - 続きが気になります（ ; ; ）応援しています！ぜひ続きをお願いしたいです (2023年2月9日 0時) (レス) @page26 id: 6ea538b075 (このIDを非表示/違反報告)
ZerA - すごく切なすぎて夢主がちゃんと幸せになれるかモヤモヤしています、、！！これからも頑張ってください！ (2022年11月18日 20時) (レス) id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みいひ(プロフ) - こむぎさんの小説が一番好きです！これからも楽しみに待ってます☺️ (2022年11月11日 13時) (レス) @page11 id: 5bdf526915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年11月5日 22時
