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Minato side
｢少なくとも紬の心は、俺のところにはなかったんだよ｣
だから沢山引っ掻き回してごめんって。
偽善者みたいなことして本当にごめんって。
そう謝ろうとしたとき、真っ直ぐな瞳を向けられた。
｢そんなことない…、そんなことないよ｣
｢……っ｣
｢紬ちゃん、戸川くんばっかりだったよ。この服、湊斗好きそうとか…湊斗にこれ食べさせたいとか…｣
｢……｣
｢紬ちゃんは無意識かもしれないけど…ほんとに戸川くんのことばっかり話すんだよ…っ｣
Aちゃんの頬を一粒の涙がつたう。
ああそうだ、彼女はこういう子だった。
昔から、人のために心の底から泣いたり笑うことができる子。
きっと想も彼女のこういう所に惚れたんだろうな。
｢…うん、ありがと…ほんと、ごめんなさい｣
｢謝らないでよ、ほんとに｣
｢こんなこと今更言ってもって…感じかもだけど｣
｢うん｣
｢想、Aちゃんのこと大切に思ってるのは本当だから｣
｢…振られちゃったけどね｣
｢大切だから…好きだから、今はそうするしかできなかったんだと思う｣
今なら痛いほど、その気持ちが分かる。
｢ただ俺さ、…紬のこと、本当に好きなんだ｣
｢うん、知ってるよ｣
｢だから…俺は、紬の幸せを願ってる｣
｢……うん｣
｢それでも、いいかな…っ｣
紬が想のことが好きなら、俺は紬を応援する。
わざわざAちゃんを目の前にして言うことじゃないかもしれない。でも、ちゃんと伝えておきたかった。
表面上だけ仲良くして、騙すみたいなことはしたくなかった。
それに____
｢うん、戸川くんは戸川くんの思うように動いて欲しい｣
凛とした表情で、そうAちゃんの口からは紡がれた。
それに彼女なら、きっとそう言ってくれるって信じていたから。
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まぴ(プロフ) - 作品の続きが気になります 話の続きが出るのを楽しみにしています！ (9月18日 14時) (
レス) id: 9ddcbdd8d5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ(プロフ) - 作品の続きが気になります。 (2023年4月8日 18時) (レス) @page26 id: 27e2541af5 (このIDを非表示/違反報告)
うるる(プロフ) - 続きが気になります（ ; ; ）応援しています！ぜひ続きをお願いしたいです (2023年2月9日 0時) (レス) @page26 id: 6ea538b075 (このIDを非表示/違反報告)
ZerA - すごく切なすぎて夢主がちゃんと幸せになれるかモヤモヤしています、、！！これからも頑張ってください！ (2022年11月18日 20時) (レス) id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みいひ(プロフ) - こむぎさんの小説が一番好きです！これからも楽しみに待ってます☺️ (2022年11月11日 13時) (レス) @page11 id: 5bdf526915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年11月5日 22時
