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Sou side
ドアが閉まって、Aちゃんの姿が見えなくなった。
リビングに戻ると、テーブルの上にぽつりと置かれていた
グレーのマグカップ。
" 想くんがこっちね！ " って、お揃いのマグカップを両手に持って嬉しそうに微笑んでいたのが、ついさっきの光景のように思い出す。
｢…っ…はっ、…｣
人は大切なものを失って始めて気がつく。
昔、そんなことを小説で読んだことがある。
そんなことって、思ってた。けど、本当だった。
心にポッカリと空いた喪失感に、胸がキュッと締め付けられた。
耳が聞こえたら、Aちゃんの声が聞こえていたら、
ちゃんと想いを伝えられていたら。なにかがちょっと変わって、こんな結末にならずに済んだのだろうか。
そんな不毛なことを考えてしまう。
" 思い出だって、思い出さなきゃ忘れちゃうんだよ "
いつかAちゃんに言われた言葉。
だったら俺は、毎日何回も何回もAちゃんのことを思い出して、話したこと、一緒に食べたもの、見たもの、触れ合ったこと、全部全部、思い出として記憶の中に閉じ込めておきたい。
上書きなんて、したくなない。
マグカップに指を滑らせ、目をぎゅっと瞑る。
そしてゴミ箱の中へと落とした。
破片は箱の中で散らばり、取っ手の部分は欠けていた。
｢…ごめん」
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まぴ(プロフ) - 作品の続きが気になります 話の続きが出るのを楽しみにしています！ (9月18日 14時) (
レス) id: 9ddcbdd8d5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ(プロフ) - 作品の続きが気になります。 (2023年4月8日 18時) (レス) @page26 id: 27e2541af5 (このIDを非表示/違反報告)
うるる(プロフ) - 続きが気になります（ ; ; ）応援しています！ぜひ続きをお願いしたいです (2023年2月9日 0時) (レス) @page26 id: 6ea538b075 (このIDを非表示/違反報告)
ZerA - すごく切なすぎて夢主がちゃんと幸せになれるかモヤモヤしています、、！！これからも頑張ってください！ (2022年11月18日 20時) (レス) id: e2320a25d7 (このIDを非表示/違反報告)
みいひ(プロフ) - こむぎさんの小説が一番好きです！これからも楽しみに待ってます☺️ (2022年11月11日 13時) (レス) @page11 id: 5bdf526915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年11月5日 22時
