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Your side
それから同じ電車の同じ車両で約束していた訳では無いけれど、よく会うようになった。
はじめはやっぱりどう関わるのが正解か分からなくて、
二人の間に一席分ぽっかりと空いていた。
きっかけを作ってくれたのは、佐倉くんだった。
" この前、泣かせてごめん "
いつも通りひとつ空席を挟んだ状態で、
そう打ち込まれたスマホの画面を差し出された。
彼らしい、そう思った。
佐倉くんのこの言葉でピンと張っていた糸がプツンと切れたように、心が解けたような気がした。
そして私たちの間の空席も無くなった。
そしてふつふつと高校時代の淡い心が滲んできているのを、
私は気づいてしまった。
連絡先を交換し、そこで沢山会話を紡いでいく。
主に私の近況報告だった。
佐倉くんはそれを嬉しそうに見てくれて、そして笑ってくれた。
私の知らない佐倉くんの空白の8年間。
本当はとっても知りたかったし、聞きたかった。
けど、このあまりにも儚く脆い関係性が壊れてしまいそうで
聞き出すことなんてできなかった。
" Aちゃん "
夜、ピコンと通知音が耳に入る。
佐倉くんからだった。
どしたのー？っていうクマさんのスタンプ。
ちょっと前に佐倉くんがかわいいって笑ってくれたものだった。
" 好き "
無機質な文字がディスプレイに映った。
好きって…どの好き？
このくまさんのスタンプのこと？
画面を消して、もっかい付けて、もっかい消して…を数回繰り返して、落ち着かない鼓動を必死で落ち着ける。
" ごめん "
" 気にしないで "
そんな一言で、終わってしまうのは嫌だった。
" 私、佐倉くんのこと好きだよ、ずっと好きだったよ "
" 今も好き、ずっと好き "
震える指で、送信ボタンを押した。
既読はすぐについた。
緊張しながら待っていると、ピコッと通知を知らせる音。
私とおそろいのくまさんのスタンプだった。
ぴょんぴょん飛んでいるクマさんが映し出されたる。
ちょっと拍子抜け。
それから30秒後くらいに、再び音が鳴った。
" これからの時間、僕と一緒に過ごして欲しい "
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雨宮みさと(プロフ) - めっちゃ大好きです。楽しみに待ってます (2022年11月2日 18時) (
レス) @page41 id: d8108038f9 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 最高です。キュンキュンしてます。想くんと別れるのーって言う展開に追いつかないけど、別れて欲しくないって思うほどですが｡もう、続きが気になって仕方ないです (2022年10月30日 11時) (レス) id: 6a7c2c00d5 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - めちゃくちゃ胸が痛い( ;ᯅ; )毎回感情移入してしまううううう (2022年10月30日 7時) (レス) @page41 id: b34c7041d1 (このIDを非表示/違反報告)
AkaNe(プロフ) - 毎話毎話素敵なお話で作者様の言葉選びが本当にすきです！！ゆっくりでいいので更新楽しみに待っています！！♡ (2022年10月29日 11時) (レス) @page34 id: 5323627667 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 感情移入してしまうくらいステキなお話です…‼︎ただ一つ気になったのは青葉じゃなくて青羽かと思います(＞＜)これから作者様のスピードで無理なさらず更新楽しみにしています♡ (2022年10月20日 0時) (レス) id: e356a3c07b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年10月8日 18時
