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Your side
寒い、寒い雪の日だった。
学校帰りに土手沿いを歩いていたら、ぱたぱたっと
駆け寄ってきてくれた想くん。
｢あ、佐倉くん｣
｢ふふっなにそのお化けみたような顔は｣
｢そんな顔してないよ｣
涼風って顔に出やすいよね、なんてちょっとバカにされながら
突然差し出された片方のイヤホン。
｢…イヤホン？｣
｢耳、入れてみて｣
｢…え？でも、｣
｢いいから…ほら貸して、｣
私のマフラーを少し下げ、右耳に差し込まれたイヤホン。
左側は彼の耳にささったままで、
必然的に顔の距離がぐっと縮まった。
バクバクと今にも爆発してしまいそうな心臓を抑えて、
必死に音楽に耳をすませる。
｢……この曲｣
｢うん、この前涼風が休み時間にとき口ずさんでたやつ｣
｢…え｣
私の鼻歌を聞かれてしまったはずかしさと、
その曲を覚えてて、わざわざ彼がダウンロードしてくれたことへの嬉しさで、心がざわつく。
｢すげえいい曲だなあって思ってさ｣
｢…うん｣
｢CD屋行って、めっちゃ必死に探した｣
｢わざわざそんなことしなくても言ってくれたら教えたのに｣
｢でも涼風の声で探したかったからさ｣
｢俺、涼風の歌声めっちゃ好き｣
顔から火が吹くんじゃないかって、
そんなアホなこと本気で考えてしまう。
あの雪の日、
ふたりでイヤホンを片方ずつさしながら帰ったあの道。
8年経った今でもこの日だけは忘れない、忘れられない。
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雨宮みさと(プロフ) - めっちゃ大好きです。楽しみに待ってます (2022年11月2日 18時) (
レス) @page41 id: d8108038f9 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 最高です。キュンキュンしてます。想くんと別れるのーって言う展開に追いつかないけど、別れて欲しくないって思うほどですが｡もう、続きが気になって仕方ないです (2022年10月30日 11時) (レス) id: 6a7c2c00d5 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - めちゃくちゃ胸が痛い( ;ᯅ; )毎回感情移入してしまううううう (2022年10月30日 7時) (レス) @page41 id: b34c7041d1 (このIDを非表示/違反報告)
AkaNe(プロフ) - 毎話毎話素敵なお話で作者様の言葉選びが本当にすきです！！ゆっくりでいいので更新楽しみに待っています！！♡ (2022年10月29日 11時) (レス) @page34 id: 5323627667 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 感情移入してしまうくらいステキなお話です…‼︎ただ一つ気になったのは青葉じゃなくて青羽かと思います(＞＜)これから作者様のスピードで無理なさらず更新楽しみにしています♡ (2022年10月20日 0時) (レス) id: e356a3c07b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年10月8日 18時
