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Tsumugi side
高校3年生のとき、佐倉くんが好きだった。
音楽の話をして、誰にも分からないようなくだらない話をする時間が好きだった。
｢好きです、付き合ってください｣
卒業式の前日、ようやくの思いで告白をした。
そしてあっさりと振られた。
［好きな人がいる、付き合えない］
電話でもなく、ただの文面だけでそう返された。
佐倉くんはきっとAのことが好きだって、
そう納得するしかできなかった。
卒業して連絡が取れなくなって、
泣いて泣いて、泣きじゃくった。
だから佐倉くんが笑って私の前にいることが、奇跡のように思えて仕方がなかった。もう恋愛感情ではない。高校の同級生として、やっぱり佐倉くんのことが好きだと思った。
佐倉くんと別れてから、湊斗とファミレスで待ち合わせる。
｢おつかれ｣
｢紬も。それ新しいね、スカート｣
｢あ、うん｣
湊斗とどこか距離があるような気がして、
目を合わせることが出来なかった。
ハンバーグにする？なんて自然な会話すら集中できなかった。
｢この前さ、言えなかった話｣
｢うん｣
｢なんかね…、その…｣
｢想？｣
｢…うん、佐倉くん｣
｢想、耳聞こえなかったでしょ。ちゃんと話せた？｣
思わぬ発言に思わず耳を疑う。
｢知ってたの？｣
｢…ご飯とパンどっちにする？ご飯だよね｣
｢いや…｣
｢パン？珍しいじゃん｣
｢ねえ、知ってたの？なんで教えてくれなかったの？｣
湊斗は一息つくと、視線を上げた。
久々に目線があった気がして、胸がどきっと音を立てる。
｢よかった、思ったより落ち着いてて
紬、知ったら不安定になると思っていえなかった。ごめんね｣
｢ううん、ごめん。…ごめん｣
｢俺も最近知って、想の妹とあって、偶然｣
｢そっか…｣
これも言うか迷ったんだけど、と湊斗が続ける。
｢Aちゃん、想と今でも会ってるぽいんだよね｣
時が止まったような、そんな感覚に陥った。
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雨宮みさと(プロフ) - めっちゃ大好きです。楽しみに待ってます (2022年11月2日 18時) (
レス) @page41 id: d8108038f9 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 最高です。キュンキュンしてます。想くんと別れるのーって言う展開に追いつかないけど、別れて欲しくないって思うほどですが｡もう、続きが気になって仕方ないです (2022年10月30日 11時) (レス) id: 6a7c2c00d5 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - めちゃくちゃ胸が痛い( ;ᯅ; )毎回感情移入してしまううううう (2022年10月30日 7時) (レス) @page41 id: b34c7041d1 (このIDを非表示/違反報告)
AkaNe(プロフ) - 毎話毎話素敵なお話で作者様の言葉選びが本当にすきです！！ゆっくりでいいので更新楽しみに待っています！！♡ (2022年10月29日 11時) (レス) @page34 id: 5323627667 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 感情移入してしまうくらいステキなお話です…‼︎ただ一つ気になったのは青葉じゃなくて青羽かと思います(＞＜)これから作者様のスピードで無理なさらず更新楽しみにしています♡ (2022年10月20日 0時) (レス) id: e356a3c07b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年10月8日 18時
