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Your side
____8年前
｢おはよ、A！｣
｢え紬ちゃんも3組？！｣
｢そう！今年も同じだね〜｣
高校3年生、春。
クラス替えで賑わう教室で、私も例に漏れず親友の青羽紬に
ぎゅっと抱きつき、2年連続同じクラスになった喜びを爆発させていた。
｢あ、そういえば湊斗も同じだよ｣
｢え湊斗くんも？｣
｢楽しくなりそうだな〜｣
ちゃんと春休みの宿題やった？なんて紬ちゃんと何気ない話をしていると、前のドアから入ってきた湊斗くん。
と、見覚えのない男の子。
高い鼻に、大きなくりっとした目。
少しその目にかかる綺麗な前髪。
あぁ初恋ってこういう感覚なんだって、初めて知った。
｢おはよ、ふたりとも｣
｢お、おはよ…｣
軽く私たちに会釈をした彼。
つられて紬ちゃんとペコッと頭を下げる。
｢あ、佐倉。サッカー部の友達｣
｢…佐倉です｣
｢あ…涼風、です｣
彼から私に向けられた視線がどうしようもなく熱くて、
まともに目なんて合わせることが出来なかった。
次第に、弱虫で何も出来ない私とは違って、
社交的な紬ちゃんは想くんとどんどん距離が近くなっていった。
｢あ、青葉！｣
｢ん？｣
｢これ、新譜入ってる。貸す。｣
｢ふふっ借りる！｣
想くんの手から紬ちゃんに渡された音楽プレイヤー。
遠目で何度か、その貸し借りを目にしてきた。
だから私、気がついちゃったんだ。
あぁ紬ちゃん、想くんのことが好きなんだって。
もしかしたら想くんも紬ちゃんのこと…なんて考え出したら、
告白なんてすることは出来なかった。
結局2人は卒業まで付き合うことはなかったけど、
紬ちゃんの思いを知ってしまってから、
私は想くんにどう関わればいいのか分からなくなってしまった。
ただ1回だけ、想くんとの忘れられない思い出がある。
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雨宮みさと(プロフ) - めっちゃ大好きです。楽しみに待ってます (2022年11月2日 18時) (
レス) @page41 id: d8108038f9 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 最高です。キュンキュンしてます。想くんと別れるのーって言う展開に追いつかないけど、別れて欲しくないって思うほどですが｡もう、続きが気になって仕方ないです (2022年10月30日 11時) (レス) id: 6a7c2c00d5 (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - めちゃくちゃ胸が痛い( ;ᯅ; )毎回感情移入してしまううううう (2022年10月30日 7時) (レス) @page41 id: b34c7041d1 (このIDを非表示/違反報告)
AkaNe(プロフ) - 毎話毎話素敵なお話で作者様の言葉選びが本当にすきです！！ゆっくりでいいので更新楽しみに待っています！！♡ (2022年10月29日 11時) (レス) @page34 id: 5323627667 (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 感情移入してしまうくらいステキなお話です…‼︎ただ一つ気になったのは青葉じゃなくて青羽かと思います(＞＜)これから作者様のスピードで無理なさらず更新楽しみにしています♡ (2022年10月20日 0時) (レス) id: e356a3c07b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こむぎ
| 作成日時：2022年10月8日 18時
