17話 ページ17
「梓さんっ！ちょっと来てください！！」
「えっ？！えっ、ちょ...！！」
仕事をしていた時に華月様がものすごい勢いで私をどこかに連れてきました。
って、ここは...
「QuuZ...？」
店の前にはあの生徒会役員達がいた。
「えっ、ほんとにどういう...、」
「説明の時間がもったいないので入りましょうか。」
茶髪くんににっこり、と効果音がつくような笑顔で言われ入ると、久しぶりに彼の声が聞こえた。
そこからはただただ怒りを抑えるだけの拷問だった。
何が、子供だ、
何が、美しいだ、
何が、代償だ、
全部全部、
「ばっっっっかじゃないの？」
子供で、美しくて、私が時間の代償を払ってもいいと思えたのはあんただけなのに！！
つらつらずっと心の中で貯めてた言葉をはきおえたころにはなんか抱きしめられてて、久しぶりの彼の匂いに安心した。
素直じゃない私に、素直じゃない彼は、精一杯、「大好きだよ」
って言ってくれて、やっと、寂れて動かなかった時計の針が、前のように快活に動き始めた。
こうして、メンバーの皆さんのおかげで、ずっと遠回りをしてきた私たちはめでたく気持ちを通わすことが出来て、めでたしめでたしでした。
―――
「じゃなぁぁぁぁああい！！！！仕事！！私仕事あるのに！！！」
「あずの忙しなさは昔と変わらねぇな…ごふっ」
「知ったような口を聞くなばか！！」
「「「「「「途中から空気」」」」」」
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作者名：藍くん | 作成日時：2017年9月24日 19時
