僕に惚れない女【鬼滅の刃】【胡蝶しのぶ】 (ページ4)

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｢部室はこっちです。

私、薬学には精通しているんですよ。
フェンシング部と掛け持ちしていますが…｣

｢そうなのか。すごいな。｣

薬学とフェンシング…すごい組み合わせだな。という意味のすごいだ。

｢つきました。ここです。｣

｢本当にここなのか…？｣

｢ここです。｣

いや怪しすぎだろ見た目。

なんだよこの如何にも｢やってます｣感。
教育委員会に通報されても知らないぞ！？

｢実験台…といえば響きは悪いかもしれませんね…
あくまで試薬です。効き目は弱いですが、成功すれば効力を強くして風邪を直せると思います。｣

｢いや自分でやれ。僕を巻き込むな。｣

｢あら…己良くん…
さっき何かを血迷ったかのように迷走してたので…心配で…

それに…さっき私は君に酷いことをしてしまいました。それの償いとして…役に立ちたかっただけなのに…｣

｢分かった！！試すから！！｣

｢ありがとうございます♡｣

なんでこんなまんまと乗せられたみたいになったんだよ…。
言っとくが胡蝶のためじゃないぞ。

本当に僕が風邪で、倒れたりなんてしたら校内の女子全員が悲しむからな。それだけだからな。

｢己良くんを心配しているのは本当です。
私、己良くんのこと好きなので。

勘違いしないでくださいね？
あくまで｢友達｣としての好きです。｣

…やっぱコイツ普通じゃないな…
普通は僕にツンデレ以外で｢勘違いしないでよね！好きじゃないし！｣的なセリフを言わないもんな…

真顔で言ったら僕と付き合えるチャンスが無くなるからだ。

｢さあ、こちらへ座ってください。
始まりますよ…治療がね…ふふ…｣

マッドサイエンティストみたいな笑みやめろ。

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｢終わりました。
数時間したら、効き目出てくると思います！｣

｢ありがとう。じゃあ僕はこれで。｣

とんだ茶番に付き合わされたな。
もし僕がこれで逆に倒れでもしたら胡蝶はこの学校から追放されるだろうな。僕のファンクラブの女子によってな。

…僕をそんな風にからかってられるのも今のうちだ。
どうせこんなのインチキに決まってる。

｢明日は一緒に帰りましょうね！
万全の体調で！｣

え？？