推しだってワイに恋をする…？【江口拓也】【その他男性声優】 (ページ26)

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推しだって脳内で暴走するページ26

カタカタカタカタカタ…パチッ
カタカタパチッ…カタカタカタ…

パソコンの音が会社中に響くお昼前、私は少し突っかかることがあった。

『……ふぅ』

心の距離…なぁ……

江『A！！！』

ぐっ…脳内江口が暴走してる……
やめて、仕事中やねん…萌えて悶え死ぬやろが…

須｢…先輩っていつも作り真顔してますよね｣

すると、須田が椅子をくるりとこちらに向け見てきた。

『仕事中です、業務に関係ない私語は慎んでください』

須｢関係ありますよ｣

カタカタカタカｯ…

対応しんど…お前はクレーマーか
ってか仕事終わるかな…

私はため息をついて椅子を須田の方に向けた。

『そうですか、では本日のあなたを仕事は全て私がします。あなたは私に今の話が仕事にどう関係するのかを600字以内で書いて提出してください』

うぅわっ…！何言っとんねんうち…絶対無理に決まっとるやん…
こういうの面倒くさいやろな…
でもうち初対面や会って間もない人に関わられんの苦手やし…でもうちが君に慣れる頃には…新人なんかやなくなってんねんよな…なら、初めっから嫌われた方が…

須｢うざいっすね｣

『は？』

須｢先輩、嫌われようとしてるでしょ！｣

『…何をっ…』

須｢別に嫌われるのは慣れてるんで良いっすけど、俺誰かを嫌いになるの苦手分野なんすよ｣

嫌われるのに慣れてる…？

『…ひ、人を嫌うのに苦手も何もないのでは…』

須｢…先輩、絶対プライベートゆるっゆるっすよね｣

イラッ…

『…何人も自己に不利益な供述を強要されない』

須｢え？｣

『憲法第三十八条です、この憲法に基づき、黙秘権を使わさせていただきます』

うん、我ながらだっせぇ断わり方

須｢……じゃあ俺は第21条の知る権利をっ…！｣

『知る権利とは、国民が情報収集を国や公共団体の権力に妨げられることなく自由に行える権利です…その内容はそれほどまで大事なのですか？』

まぁ、他にもあるけど…

須｢うっ…はいはい、負けた〜…｣

『………』

……だっせぇ、このキャラどうにかならんの？

須｢先輩、もっとないんすかそういうの｣

あ、やべっ…

『…あなたは今日論文をしないといけないのでは無いですか？』

いや、ちゃうねんこれは何かあった時の為の自分を守る為の最小限の知識であって、弁護士レベルとかそんなんじゃないねん…
ってかこんくらい中学で習うやろぉ！？うちなんか暗記させられたぞ！？

須｢…そんなに自分好きっすか？｣

ほら、やからこいつ苦手やねん…