恋患い (ページ5)

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「お話があります。」

祐基「え、なに改まって」

「なんで船津くんがダンス部だってこと黙ってたの？」

私は朝から祐基くんを問いただした。
だって単純に気になる、なんで教えてくれなかったのか。

祐基「あ～…拓弥から聞いた？」

「うん、別に教えてくれてもいいのに」

祐基「いや言おうとしてたんだけどさ、タイミング逃してた笑」

「も～なにそれ～」

ごめんごめんって祐基くんは楽しそうに笑う。

祐基「てかさ、稜雅気付いてたよ、Aが稜雅のこと見てんの」

「え！？」

祐基「俺なにかやらかしたっけ？って不安がってた笑」

「待って待ってそれはまずい！ストーカーバレてる！」

祐基「ストーカーって笑今日話しかけてみたら？部活見に来るんでしょ？」

「あれ？なんで知ってるの？」

祐基「拓弥から聞かれたもん。Aが部活覗きに行ってもいい？って」

「あそっか、祐基くん部長だもんね、拓弥許可取ってくれたのか」

さすがデキる男、たくちゃん。

「てか無理！話しかけるなんて無理！」

祐基「なんで？」

「いやだって、あんな綺麗な顔を真正面から見て声をかけるとか難易度高すぎだし船津くんを前にしたら私多分正気じゃいられないもん」

祐基「Aってたまにしっかり気持ち悪いね」

「ありがとう」

祐基「褒めてないんだけど、まあ放課後待ってるから～」

「ちょ！まだ」

話は終わってないって言おうとした時、チャイムが鳴って先生が入ってきて会話は強制終了。

無理、絶対無理、船津くんに話しかけるとか、天変地異とか起こらない限り無理。
いや天変地異が起こったとしても無理。

祐基くんのせいで放課後のことばっかり考えちゃって、午前中の授業はさっぱり頭に入ってこなかった。