. 記憶 ページ6
『…だいきっ』
顔を洗いに行った大貴を追いかけると
眠そうな顔をして振り向いた
大貴「んー？どうした？」
『その…さ』
大貴「うん？」
『…昨日のこと…覚えてないですよね？』
大貴「…昨日？」
『はい、』
覚えてないなら
有難い。
大貴「…なんかあったっけ？」
『…っ！』
きた！覚えてない！
よし！これで
昨日はわたしと大貴なにもなかった！
ってことになるよね？！
『…ないないない！！ないです！！』
安心して笑顔になると
首をかしげてわたしをじっと見る
大貴「…なんで安心してんの」
『え？』
大貴「…俺に裸みられたこと？
それとも
キスしたこと？」
は、
『な、なにいって…』
覚えてないんじゃなかったの？
大貴「前者？後者？
なかったことになって
安心してるのはどっち？」
『…うそ、でしょ』
完全に覚えてんじゃん
大貴「…覚えてないとでも思った？」
そう言ってにやりと笑う
ああ、そうだ
寝起きの彼は
いつもと違くなるんだ
涼介「…酔ってたんじゃないのかよ」
『…え？』
後ろを振り向くと
涼介が壁に寄りかかって立っていた
大貴「え？なに？山田知ってたの？」
涼介「お前のせいで泣いてたからな」
大貴「え…っ」
『あ、その、抵抗できなかった自分が悔しくて…』
涼介「酔いを利用するなんて
大ちゃん、卑怯だな」
大貴「まぁ、酔ってたのは事実だし」
涼介「…ま、大ちゃんのおかげで俺は得したけど」
大貴「…はぁ？」
『は、え、ちょっ、』
涼介の手によって剥がされた湿布
大貴「…な、んだよ、これ…っ」
涼介「これで簡単に手は出せなくなっただろ？」
大貴「A…？」
『…っ、』
大貴「…手は出せなくなったって
別にAは山田のもんじゃないし
…俺よりも卑怯なんじゃない？」
涼介「…まーな」
『…ばか涼介…』
大貴「明日になったら
ここにまた新しくひとつ痣ができるかもね」
『はっ！？』
にこっと笑って指さしたのは
涼介がつけた跡と反対側の首筋だった
涼介「んなことさせねーよ」
大貴「山田に拒否権なんてありませんっ！」
…な、なんなんだ
そう思っていると
悪夢のような展開となってしまった
侑李「…え」
慧「あら、Aちゃん…ついに？」
『…っ！』
涼介「…いつからそこに？」
侑李「いま…」
慧「Aって意外と経験済みなんだ、」
『ご、誤解です！！！』
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ゆー(プロフ) - 1から全部見ました！キュンキュンが止まりません！！できるならば続きが見たいです>_< (2019年12月27日 20時) (
レス) id: 1797f102d0 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - 続きが気になります！ (2018年4月1日 22時) (レス) id: 854d634b1b (このIDを非表示/違反報告)
やっぴ(プロフ) - 終わっちゃうんですか！？更新ワクワクしてたんです！可能であれば続き見たいです (2018年3月13日 0時) (レス) id: 55f927eb6c (このIDを非表示/違反報告)
ちい - 終わっちゃうんですか？続きが気になって続編楽しみにしてます (2018年3月2日 17時) (レス) id: 7a0a3632df (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - わたあめさん» いえいえ！ありがとうございます！ (2018年1月16日 7時) (レス) id: 9b56e6027e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わたあめ | 作成日時：2017年11月20日 1時
