パフューム __ 夏の甘い誘惑 (ページ11)

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# 侑李side ページ11

ほんとは今日渡すつもりはなかった香水。

けど、なんだか胸騒ぎがして

いてもたってもいられなくなった。

いつも甘ったるい香りのするAには少し
大人っぽい甘さの香水。

気に入ってくれるといいな。

それで僕に振り向いてくれたらいいのに。

侑李「なんでまだここにこないの」

お店に入ってきて

手を大きく振った僕に気づいて

すぐに来ると思ったら

侑李「…誰あれ」

Aの腕を引っ張り
同じ学校の制服を着た男が話しかけてる。

侑李「あんなやついたっけ

てか

気安くAに触んじゃねーよ」

嫉妬。

そりゃあね、Aのことすきだもん。

A、はやくここにきてよ。

香水が入っている箱を大切にもって
Aを見つめる。

けど気づかなくて。

侑李「てか、距離近い！！！」

男との距離もなかなか近くて

さらに嫉妬。

見つめるどころか

怒ってますよアピールをしてみる。

さすがに気づいてよ。

侑李「…ばかA」

侑李「自分の可愛さに早く気づけばか」

侑李「早くこっちきてよ」

侑李「なんで他の男と話してんの」

侑李「僕の存在忘れてんじゃねーよ」

侑李「はやく気づいてよ」

侑李「はやく振り向いてよ」

僕の好きな人は

鈍感すぎるばかで

そんな彼女に僕は

いつも振り回されている。