バケモノの狂想曲[ブラクロ]

14 掃除は得意分野。 ページ16

サッサッサッ



ほうきで床をはいてる音。


キュッキュッキュッ


雑巾で窓を拭いている音。


「本当に仕えていたころが懐かしいなぁ」


もちろん、使用人たるもの、
掃除も小さいときから、余裕でこなした。


苦い思い出しかないけれど、

「本当に懐かしいし、似てるなぁ」


ただ、もうひとつの音を除いては



ビュン


誰かが通り過ぎて風を感じた。

ラック「あっはは♪たのしーい！」


雷をまとったラック先輩は、
全速力で床を雑巾で磨く。


「ここ最近のストレスの源はあなたです…」


ラック「掃除も楽しまなきゃ損だよー？」



意味分かんない、
掃除を何故、どうやって楽しめと言うの？


でもここで奴を殺ろうとしたら、

逆に団長に殺されてしまう…



ここは冷静にひとこと。


「少しは真面目にやってくださいね？」


ラック「はいはい♪」


先輩はスピードを落とす。

なんだ、意外と素直じゃん。




ラック「なーんてね♪」



そうすると、先輩のスピードが加速した。

はっはっは



「だと思いましたよぉぉぉぉぉ！！！」




私は走ってくる先輩を受け止める。


ラック「あはは♪ナイスキャッチ♪
Aちゃん強ーい！」




冗談じゃない…

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