優しい男2 ページ31
＿＿＿＿＿
『ん？』
ｻｯﾁ｢！｣
酒に手を伸ばすAの手を掴み、止めたのはティーチだった。
ﾃｨｰﾁ｢やめとけA｣
『なんれ』
ﾃｨｰﾁ｢
ｻｯﾁ｢…｣
『んだよぅ足りねーぞ』
ﾃｨｰﾁ｢……酒の力で寝るなら、眠くなるまで起きてろ。夜更かしなら俺ァ得意だ。いい女になったAになら付き合ってやるぜ？｣
ｻｯﾁ｢下心仕舞えよせめて。｣
サッチはティーチに呆れながらも、自分の気がつかなかったAの心境の変化に、ティーチが気がついたことに驚いていた。
ｻｯﾁ｢……｣
ｻｯﾁ(こいつ、いつも何考えてるかわかんねぇけど、妙に鋭い時もあるんだよな……)
個々人の個性が溢れている、白ひげ海賊団。
ティーチはその中でも、平々凡々で何も特徴のないクルーだ。
サッチが来る前から居たが、懸賞金が着くどころか戦闘も上手い具合に避けている。ように見える。
まるで、それを狙っているようだ。
ｻｯﾁ｢……(いや、変なことを考えるのはよそう。)｣
そう考えているうちにAはこっくりこっくりと船を漕ぎ始めた。
ﾃｨｰﾁ｢ほらみろ、すぐ寝れるだろう、お前は｣
『ん゛……なる……』
『ごめ……』
ﾎﾟﾃｯ
ｻｯﾁ｢っと……いきなり落ちんなよ……｣
サッチは後ろ向きに倒れそうになったAの首を腕で支え、自分の膝に寝かせる。
ｻｯﾁ｢……はぁ……ったく世話がやけるぜ｣
サッチは最早満更でもなさそうにAの頭を撫で、酒を飲む。
ﾃｨｰﾁ｢サッチ隊長。もうそろそろ宴も終いだろう？片付けもあるだろうから、俺がAを部屋に連れて行ってやろうか？｣
ティーチはAを横目にサッチに言う。
ｻｯﾁ｢てめぇ、Aに変な気起こそうってか？｣
揚げ足を取るように、冗談ぽく揶揄う。
ﾃｨｰﾁ｢ゼハハハハ！そんな訳ねぇ、親切だ。親切。｣
ｻｯﾁ｢……そうか！ま、そうだな、俺が連れてくよ。第一、お前がAを起こさずに部屋に連れて行ける訳がねぇ｣
Aを起こさずに部屋に連れていくのは至難の業だ、とサッチはティーチの肩を叩きながら言った。
ﾃｨｰﾁ｢ゼハハハハ！そうかそうか、じゃあ俺は片付けの手伝いでもしてこよう｣
ｻｯﾁ｢あァ、ありがとな。｣
疑いたいわけじゃない。ただ、ティーチの家族を見る目はいつだって暖かい目なんかじゃない。
そんな気がする。
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快斗 - ついに6作目ですね！めっちゃ好みです｡応援してます！ (2021年4月17日 0時) (
レス) id: 670a53b6c0 (このIDを非表示/違反報告)
茶灯まって(プロフ) - ぽんさん» 外し忘れてました…気をつけます！教えてくださり、ありがとうございます！！！助かりました。 (2021年4月16日 19時) (レス) id: 14d735e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
茶灯まって(プロフ) - 三日月狐さん» ありがとうございます！！！できるだけ、もちろん無理のない範囲で更新していきます！ (2021年4月16日 19時) (レス) id: 14d735e2d0 (このIDを非表示/違反報告)
三日月狐(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新めちゃくちゃ楽しみにしてるけど、無理のない範囲で頑張ってください！ (2021年4月16日 18時) (レス) id: 3509484858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶灯まつ | 作成日時：2021年4月16日 18時
