Episode14 1つの仮 ページ16
意外な人物の名前にその場にいた一同が驚きの声をあげた。
「久しぶりだねユーリ。」
一星が少し躊躇いながら声をかける。
明日人達がちゃんと顔を見るまで気が付かなかったのも無理はない。ユーリは髪を高めのポニーテールに結び、服装は薄い素材の紺の半ズボン、その下にスポーツ用のストッキング、上にスポーツブランドの上着を合わせた、いかにもマネージャーの女子がしていそうな姿格好だったからだ。おまけにメガネもしている。
「オフだから出かけていたところを変な輩に絡まれてしまって…身構える前に腕を掴まれてしまったから逃げることもできず困っていたんだ。助けてくれてありがとう。」
「お役に立てて良かったでゴス！」
「随分と格闘技に慣れているようだったな。」
「こういうことは別に今日始めてと言うわけじゃない。そう何度もやられては身の危険というものも感じるさ。護身術の1つぐらい習う。」
「そーかよ。」
「1つ借りが出来たな。今は急いでいるので今日の所は失礼する。また試合でな。」
そう言うとユーリは上着を翻してさっさと行ってしまった。
「おーい！早く来ないと置いてくぞー」
先に着いていた風丸達がバスの中から呼んでいた。
バスに乗り込んだ明日人達はさっきあったことを他のメンバーに話していた。
「さっきロシアの選手がガラの悪い男に絡まれている所を助けてたんですよー」
「ロシアの選手か…」
「それほんとに偶然か？俺達の偵察ってパターンも有り得るよな？」
「確かにそれも有り得るな。」
「偶然かもしれないぜ？まぁ、困ってるのを助けられたのなら良かったじゃねぇか。」
そんな話をしている間にバスはイナズマJapanのキャンプに到着するのだった…
Episode15 束の間の喜び→←Episode13 ナンパ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てるみん | 作成日時：2020年5月4日 1時
