私が私であるために [暗殺教室] (ページ1)

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柔らかい風が淡いカーディガンを揺らす、

そんな朝の教室で私は

暗殺者となった。

『皆さん、こんにちわ。神山鈴です、よろしくお願いします』

そう頭を下げる私。だけどクラスの人からの反応は無に近かった。

まあ、なんとなく予想はしていたけど、目の当たりにするとそれは案外きついものだった。

「み、みなさん！これから質問タイムにします！神山さんに聞きたいことをたくさん聞いて、親睦を深めましょう！」

焦ったような担任のターゲットの声にさらに教室は静かになる。

だけどふと手が上がった。それは金髪のこの手だった。

「神山さんはなんでココに来たの？A組で、しかもあの神山の妹なんでしょ？」

神山の妹

その言葉に私の頬はピクリと動いた。

きっとこの金髪の子が言う神山は私の双子の兄のことだろう。

成績優秀。運動神経抜群

成績は浅野と一二を争う実力者。

そんな事を未練がましく考えながら私は軽く口角を上げる。

『双子だからってどっちも優秀じゃないんですよ』

ハハっと嫌味ったらしく笑ってみれば金髪の子は固く口を噤んでしまった。

だから私は言った。

『まぁ、聞きたいことも沢山あると思いますが、私のことは神山の妹なんでしょではなく。普通の同級生として接して下さい。』

そう笑う私はみんなにどう映っているんだろう。

きっと

うまく笑えてるはずだ