1年A組の野生児 (ページ20)

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※続き

心操「…本当に思ってんのかよ、俺の個性なんて皆ヴィラン向けだって思ってる、俺も…」

『…思ってなかったら言わん、だって洗脳とか事件とか起きた時ヴィラン退治にも使えるし避難誘導とかにも役に立ちそうだと思うけど』

心操「…そうか？」

『そうだよ、てかヴィラン向けって何？ヴィランにいたら怖いよねって話？そんなのみんながヒーローとか一般市民の目線から考えてるからそうなだけであって、ヴィランからしたらヒーローに洗脳の個性いたら強いって思うでしょ』

心操「！」

今までそんな風に考えたことなかったが、言われてみればそうだ

『だから、個性にヒーロー向きもヴィラン向きもない、どんな個性でもヴィランが持ってたら一般市民は怖い、以上。それを踏まえて、ヒーローにお互いなった時利用させてくださいってことで友達になってって言ってる』

ニヤッっといたずらっ子のように笑うこいつ

心操「言い方悪いな…けどいいよ、友達なっても」

『！じゃ、友達で』

と思えば驚いたような顔して、少し嬉しそうな顔をする

最初話しかけてきた時は、無愛想で少し偉そうなやつだと思ったけど

心操「意外と表情豊かだなお前」

『失礼な、何だと思ってたんだ…』

心操「…」

『黙るな…まぁいいや、これからよろしくね、人使くん』

心「いきなり名前か、距離感どうなってるんだ」

『…距離感わかんね』

心操「…人使でいい」

『余計縮んでね？』

心操「いいんだよ」

『じゃあ、俺もAで』

心操「わかった」

俺はただ俺の個性で、人を助けられる、ヒーローになっれるって言われたかった。そんな簡単に思えること、初めて本気で言ってくれたのはお前だった。流石にすぐには俺の個性に対しての考えは変わらなかった、それでも俺はそれからお前の期待に応えたくてただひたすらに走ってた。