強いうさぎ【そらる】

18話 ページ19

Aside




｢Aちゃんだったら彼方君とくっつくのめっちゃ納得だわー。｣

｢ほんとそれな！｣

｢姫と王子みたいじゃん、童話だよね。｣


こっそり話す女子たち。

私は分からない演技をして授業の準備をする。

というか反論したい、君たちが納得してるのはどうでもいいけど、私は納得してないんだよねーって。

というか姫と王子って何、ベタな発想だな。

ご機嫌でもないのに鼻歌交じりで教科書を整えると、不意に机をバンと叩く音。

私の机をね。


｢ひやぁ！？｣


わざとらしく驚くと、目に炎が見えるんじゃないかぐらいに何かに燃えている女の子。

と、何故か一ノ瀬彼方の姿。

なぜ？


｢AAさん！｣

｢っえ、あ、どうしたの？｣









｢……演劇部に協力して下さりませんか！？｣


｢(……は？)｣

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