ジャーマンポテト ページ30
どさっ。
人間が倒れ、その瞬間に谷裂がリード・ナックルダスターを上に向かって撃つ。佐疫から渡されたものだ。すると下からも銃声が聞こえた。びょっと風が吹き、亡者が襲いかかってきたのをツルハシで弾きかえす。焦っているのか最初よりも動きが鈍い。
「おい斬島人間の回収は！」
「すまない、頼む」
「余所見をするな馬鹿者が！」
斬島へ亡者の乗り移った硝子片が飛んできたのを谷裂が打ち返す。硝子片はさらに粉々になり辺りへ散る。
「ッチ…。おい、動き封じてろよ」
「出来る限りな」
谷裂が振り返り頷きながら答えた。彼がそう言うならば多分大丈夫だ。人間までの距離6メートルほど。走ればなんてことはない。
ひとつ、息を吐く。人間の頭がひくりと動いた。思い切り走る。景色はさほど変わらず、辺り一面に黒いドロドロとしたヘドロのようなににかがへばりついている。人間の元へ着いたので首根っこをつかんで影の方へ引きずった。
驚く事に人間は意識を取り戻していた。しかし、しばらく体を奪われていたからか動けないようだった。呼吸が出来ていなく、軽く過呼吸になっていた。目に涙が溜まり苦しそうに顔を歪める。
「ひゅ、は、ひぃ」
「落ち着け。ゆっくり息吸え。そんでゆっくり吐け。そうしてりゃおさまんだろ」
影の方から斬島達を覗くとかなり細かいものを当てられて苦戦しているようだ。硝子片、何処かの床の破片、石のような何か。奴らは細々としたものに弱いのだろうか。
ぐっと、制服を引っ張られたので振り返ると人間が何かを必死に伝えようとしているのか口をぱくはくしていた。
「あ？」
「わ、わ、たし、あの子」
「あの亡者か？」
「あやま、らなき、ゃ」
手には比較的に綺麗な方の部類に入るのではないかと思われる折り紙の鶴が持たれていた。
「いっただ」
「木舌、最上階に行くよ」
「早くしろよ、つまんなかったんだから」
「人使い荒いなぁもう」
「？ 手どうしたの？」
「ん？ あー、ちょっと」
「はーやくしろよ！」
「はいはい」
佐疫がリロードしながら行く場所を示す。平腹は相当暇だったらしくそこらの床が傷だらけになっている。
「さて、じゃあ行きますか」
「よっしゃ！」
鶴を潰さぬように立ち上がった。
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おりょうり(プロフ) - 亜鉛さん» 初めまして。最後までお付き合いありがとうございました。続きまで期待してくださりありがとうございます。ボチボチ頑張りますのでよろしくお願いします。本当にありがとうございました！ (2015年9月4日 23時) (
レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - Cm＠すたーしょこらさん» 最後までお付き合いありがとうございました！ 煮詰まったり展開に悩んだりしたのですが完結できて良かったです。本当にありがとうございました。 (2015年9月4日 23時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
亜鉛 - 続き、出来たら見ます！楽しみにしてますね！まぁ、無理にとは言いませんけどね。気長に待ってます！ (2015年9月4日 22時) (レス) id: 80557561c9 (このIDを非表示/違反報告)
Cm＠すたーしょこら(プロフ) - ご馳走様でした。終わってしまうのはとても惜しいですが、読んでいてとても楽しかったです。 (2015年9月2日 22時) (レス) id: 9b965d834a (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - マミむめもさん» マミむめもさん、コメントありがとうございます。 完全に私個人が食べたいメニューとなっております。 これからも更新頑張らせていただくのでよろしくお願いします。 (2015年8月9日 19時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりょうり | 作成日時：2015年8月2日 21時
