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ホットサンド ページ21

まずい。 まだ完全に動けるような状態ではない。 目の前に亡者。 はっきりと人間を狙っている。 こちらを見てにったりとわらう。 きっと動けない自分を面白がっているのだろう。

「どうして怯えてるの。 おいで」
「怯えてなんかいないわ。 貴女、誰かしら」

閉まったドアが静かにうすく開いた。
亡者は人間にスルスル近づいていく。 ゆっくりと立ち上がる。 まだ足があまり動かない。

「おいで、おいで? 」
「近づかないで。 貴女が誰だか知らないの」

人間がそうはっきり告げると亡者は怯んだ様に溜息を吐いた。

「じゃあ」

金棒を構える。
この距離ならいける。


「たべちゃう」


亡者がそう言って人間へ手を伸ばす。 こちらは一歩進む。 が、足が思う様に動かない。 ハッとする前には倒れていた。亡者を見上げる。 人間の首へ、手を掛けた。

その瞬間、ぶしゅっと水が出てきた。 先程拾ったホースからだ。
当然亡者は後退る。

「あんたが生きてるかなんか興味ないけどね、自分のことに他人を巻き込まないで! ここの連中はみんなそう! 人間だからってねえ!」
「な、に、」

ホースの先端を握って水を出しているためかなり勢いが強い。 亡者は必死に抵抗する。
その時、先程薄く開いていた扉がバンと開き、木舌が転がり込んできた。

「谷裂、大丈夫?」
「俺に構うな、亡者を捕らえろ」

水飛沫が飛んでくる。 木舌が亡者の足へ足払いをかける。 亡者が転ぶとこちらをぎっと睨みながら消えた。 しんっと静かになり、人間がへたり込んで口を開いた。

「あぁ、死ぬかと思った」
「お前は水を止めろ。 こちらにかかるぞ」
「君達大丈夫?」

木舌が自分を支えて立たせるとゆっくり人間へ近付いた。 人間の頭をなでるとこちらと同じ様にゆっくりと立たせた。 はぁ、と木舌が溜息をついた。

「全く無茶しすぎ、水が効かなかったらどうしたの」
「さぁ、ねえ」
「谷裂、取り敢えず此処から出るよ。 歩けるか?」
「ゆっくりならな。 情けないが」

給湯室から出て、壁に寄りかかりながら座る。
このようだと木舌と行動した方がいいのでは。

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おりょうり(プロフ) - 亜鉛さん» 初めまして。最後までお付き合いありがとうございました。続きまで期待してくださりありがとうございます。ボチボチ頑張りますのでよろしくお願いします。本当にありがとうございました! (2015年9月4日 23時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - Cm@すたーしょこらさん» 最後までお付き合いありがとうございました! 煮詰まったり展開に悩んだりしたのですが完結できて良かったです。本当にありがとうございました。 (2015年9月4日 23時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
亜鉛 - 続き、出来たら見ます!楽しみにしてますね!まぁ、無理にとは言いませんけどね。気長に待ってます! (2015年9月4日 22時) (レス) id: 80557561c9 (このIDを非表示/違反報告)
Cm@すたーしょこら(プロフ) - ご馳走様でした。終わってしまうのはとても惜しいですが、読んでいてとても楽しかったです。 (2015年9月2日 22時) (レス) id: 9b965d834a (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - マミむめもさん» マミむめもさん、コメントありがとうございます。 完全に私個人が食べたいメニューとなっております。 これからも更新頑張らせていただくのでよろしくお願いします。 (2015年8月9日 19時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりょうり | 作成日時:2015年8月2日 21時

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