野菜炒め ページ11
「なぜ黙った」
「いや、特に意味はないわ。ただ左を見ていたから」
「お前の左に犬がいる」
「そう。連れてくの？」
「いや」
一度私をじっくり見て彼は出ていった。
「おかえり斬島」
「ただいま。 佐疫、皆はもう夕飯を食べたか？」
「いや、まだだけど…？」
「肉じゃがを頂いた。皆でたべろと」
「そう。 じゃあ斬島、食堂で皆の分分けといてくれる？ 俺みんなのこと呼んでくるから」
「ああ」
頂いた肉じゃがを食堂で分けながら、なぜあの家にいた人間は自分に感謝を伝えたのか考えていた。 ハンカチのお礼だと言われたが、あれは別に礼を言われることでもなんでもなく、亡者から助けたのも仕事だ。
ぼんやりと考えながら分けているとすっかり時間がたっていて、皆が集まってきた。
「お？ うわ！ すげーいい匂い」
「ほんとだ。 美味しそうな匂いがする」
「なんだ、買ってきたのか？」
「平腹が前に飯食ったとこで貰ったらしい」
「そうか」
「斬島ー、肋角さんは後で来るって」
「ああ」
グダグダと並びながら自分の分の晩飯をとっていく仲間の最後の方の列に並ぶと、俺の後ろに佐疫が並んだ。
「それにしても美味しそうだね。 平腹が前に喜んでたのも分かるよ」
「ハンカチの礼だそうだ」
「よっぽど大事にしてたんだね。あ、斬島、前！」
順番が来たので適当にとり、テーブルに座る。 最後は木舌だったようで木舌が席に着くと各自いただきますをして食べ始めた。
「あ、美味しいね。 じゃがいもがほくほく」
「旨いな」
「なー？ 言った通りだろ田噛ぃー！」
「静かに食わせろ」
「んー、美味しい。 落ち着く味だね、って斬島？ 食べないの？」
「いや、食べるんだが…。 佐疫、これを作った人間の住んでいる場所は危険だった」
「あー、確かにそうだったね。 おれが行った時これ作った人かなりぐったりしてたし」
平腹は話など聞かずにバクバクたべ、谷裂は平腹にもっと綺麗に食えと苦情を言っている。
田噛は微妙に話を聞いているのか黙って食べている。
「それって、亡者が生者に手を出しやすいってこと？」
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おりょうり(プロフ) - 亜鉛さん» 初めまして。最後までお付き合いありがとうございました。続きまで期待してくださりありがとうございます。ボチボチ頑張りますのでよろしくお願いします。本当にありがとうございました！ (2015年9月4日 23時) (
レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - Cm＠すたーしょこらさん» 最後までお付き合いありがとうございました！ 煮詰まったり展開に悩んだりしたのですが完結できて良かったです。本当にありがとうございました。 (2015年9月4日 23時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
亜鉛 - 続き、出来たら見ます！楽しみにしてますね！まぁ、無理にとは言いませんけどね。気長に待ってます！ (2015年9月4日 22時) (レス) id: 80557561c9 (このIDを非表示/違反報告)
Cm＠すたーしょこら(プロフ) - ご馳走様でした。終わってしまうのはとても惜しいですが、読んでいてとても楽しかったです。 (2015年9月2日 22時) (レス) id: 9b965d834a (このIDを非表示/違反報告)
おりょうり(プロフ) - マミむめもさん» マミむめもさん、コメントありがとうございます。 完全に私個人が食べたいメニューとなっております。 これからも更新頑張らせていただくのでよろしくお願いします。 (2015年8月9日 19時) (レス) id: 4a266f676d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりょうり | 作成日時：2015年8月2日 21時
