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要は出会いのタイミングと、一重に相性の良さで出来上がった1つの指標に過ぎないのだ。
きっとうまくいけば結ばれた人とが一番幸せになれるのだろう。
でも今自分が大事に思っている人と顔も知らない誰かさんを天秤に掛けたとして、どちらに傾くだろうか。
きっと誰だって、大事な人だ。それならそれでいいと、Aは思っている。
さて、そこまで語って、本題に入るとしよう。Aの目下の悩みはそう、十中八九、赤い糸についてである。彼女はある心配があった。
自分の運命の人が、端からいない。
いないとはまさにそのままで、Aの小指に巻きついた糸は少し伸びた先でぶつりと切れているのだ。
これはどうしたことか。消えている訳でもない。ただ、ぶつ切りになっている。こんな糸は自分以外に見たことがなくて、これが何を意味しているのかさっぱり分からない。既に亡くなってしまったのか、あるいは元からいないのか。
なんにせよ、Aに運命の人がいないということに変わりはない。どうしてだろうと悩みだすと自分に自信をなくしてしまいそうで、Aはこのことについて深く考えなかった。
そんなある日のことだった。
◇◆◇
赤い糸が見えちゃう話が書きたかった。
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作者名:dear | 作成日時:2020年3月10日 2時