白状 ページ7
タクヤ「…俺のいる業界は、
そういう世界だった。
…だから、そういう気持ち…忘れてたぜ。
サラちゃん。もし…生まれ変われたら、
俺と…食べもんでも、食いに行こうな」
ポンポンと、また頭を撫でられた。そうして…
タクヤ「メリー!!ウルフ!!見てんだろ、
…俺が、狼だ!!」
メリー「呼ばれて飛び出て、メリーです!」
タクヤ「……これで、俺が処刑されりゃ、
脱出の扉が開くんだろ?」
メリー「そのとおりです♪」
タクヤ「……へへっ…ユミカには、悪いことするな…」
サラ「…やっ…タクヤ、、さ…」
タクヤ「……ありがとな、サラちゃん。」
…全員が、大広間に集めさせられる。
リツ「なんだぁ〜?」
ウルフ「土屋タクヤが、狼だと自供した。
なので、ここで簡易裁判を行い、
土屋タクヤを処刑する。」
コウ「…フン、自供するとはな。
馬鹿だな、お前」
タクヤ「……」
サラ「……タクヤさん…だめ、やでっ…ひっく…」
タクヤ「……サラちゃん。
…じゃあな。」
ポス、と帽子を被される。
メリー「処刑を、開始します!!」
…大きな塔。
そこを、タクヤさんが登っていく。
屋上にいた、ウルフ。
びっくりしたものの、しっかり登りきった。
ウルフを助け出したが…
蹴っ飛ばされて、
挙げ句ワニに食べられた。
タクヤ「……ああ…ユミカ…サラちゃん…
…ごめんな……」
サラ「…やだ…いやぁっ…タクヤさん…
タクヤさ…っ、ひっく…」
サトル「…サラちゃん」
サトルさんに撫でられて、
ようやく、理解した。
…私が、殺してしまったのだ。
私が素直に殺されていれば、タクヤさんが死ぬことはなかったかもしれない。
帽子を握りしめ、そのまま泣いていた。
サトル「…辛いけど、進まなければいけないよ。」
サラ「………わかっ……ます…」
…タクヤさんは、狼だった。
脱出の扉が開く。
けれど、また部屋だった。
タクヤ「……いっつつ…んあ…」
タクヤが気がついた先は、外だった。
タクヤ「…俺…なんで…?」
なんで生きてるんだ?
あの時、俺は確かに…食われて…
???「土屋タクヤ。」
タクヤ「!お前は…」
???「…その心を、忘れるな。
お前は条件を満たした。
だから脱出した。それだけだ」
タクヤ「………
サラちゃん…
…もし、また会えたら…
料理、ごちそうしてやるよ…」
タクヤは立ち上がり、森を抜けた。
脱出成功 土屋タクヤ
死亡者…0
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作者名:ライグリール | 作成日時:2024年2月22日 17時